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【元ピアノ講師が教える】練習しない子供でも出来るピアノ練習法

ママライター/元ジャズピアニスト

花緒(Kao)

2児のママ兼Webライター。 産前、趣味ではじめたジャズピアノにはまり、レストランやバーでの演奏をしながら、ピアノ教室で非常勤講師として勤務…

こんにちは!元ピアノ講師でママライターをやっています、花緒です。

ピアノが弾けるというのは一種の憧れでもありますよね。
子供が生まれたら、ピアノを習わせたいというお父さんお母さんもいらっしゃるでしょう。
実際に習いに行ってはみたものの、子供が練習しなくて困っている、というお悩みはありませんか?

今回は、なかなか練習しない子供でも、簡単に出来る2つの練習方法、そしてピアノを弾くという事を根本から理屈で考えてみて、自発的に練習するようになる方法をお教えしたいと思います。

目次

  1. なんでピアノの練習が嫌いになってしまうの?
  2. 1日1回しか弾かない「1回弾き練習」
  3. 1日1小節しか弾かない「1小節弾き練習」
  4. 「出来ない」理由は何だろう?
  5. 「出来る」感覚をつかむ技
  6. 今回のおさらい

さて、ピアノが弾けたと感じるのは、思い描いた通りのメロディーを自分の指で演奏出来た時でしょう。

出来たという感覚はとても気持ちのいいものです。
しかし、思い描いた通りの演奏が出来るようになるには、相当練習しなければいけませんし、ひたすら楽譜とにらめっこをして弾いてみたところで、思い通りにはいかないものです。
それこそプロを目指している方でも出来ない時があるくらいですから。

子供がピアノを練習しないとお困りのお父さんお母さん。
「練習しなさい」と言っても、あまり効果はありません。

結論からお話ししましょう。

解決策1.練習しない理由を知る(考え方)
解決策2.練習するために必要な事を知る(知識)
解決策3.練習するきっかけを作る(実践)

このアプローチで確実に練習するようになります。
「練習しなさい」と言わなくても、「練習しなきゃ」と思わなくても、やるようになるでしょう。

これから自発的に練習するようになるための解決策をお話ししていきますが、順番としては

解決策1→解決策3→解決策2

の順でお話ししていきます。
解決策3は、小さな子供でも出来る方法になっていますので、ぜひお試しください。

なんでピアノの練習が嫌いになってしまうの?


まず解決策1:練習しない理由を知る(考え方)のお話しから始めましょう。

誰でも自分の思っていた通りに事が運ぶと、気分が良くありませんか?

例えば、
例1.予想していた通りの料理が出来た時
例2.いつもより本気を出してサッカーのシュート練習をした時
例3.練習した通りのスピーチが出来た時

これに第三者からの結果がついてくると、
例1.作った料理を「おいしい」とほめてもらえた
例2.試合でゴールを決めることが出来て、チームメイトが喜んでくれた
例3.スピーチコンテストで入賞した

こうなると、またチャレンジしてみよう、もっと頑張ってみたい、と思うようになりますよね。そしてまた練習をします。
「練習しなさい」と言われなくても自発的に練習をやります。
この場合の練習は、やらされて→やっているのではなく、やりたくて→やっているのです。

ピアノの練習が嫌い、という方は、自分の思っている通りにピアノが弾けないので、練習をやりたくないわけです。
ですが、練習をやらなければいけない、または練習をやりなさい、と言われるので、余計にやりたくなくなってしまいます。

やらされてやる事は、好きな事ではないので、結果として練習したくないということになっているのではないでしょうか?

何事も同じではありますが、気が向いた時に5分10分練習したからといって、思っている通りに出来るようにはなりませんよね。

鉛筆をもって字を書くにも小さい時からたくさんの時間、練習しましたよね。
自転車に乗るのも親と一緒にたくさんの時間、練習しましたよね。

ピアノだけが例外ですぐに弾けるわけではないのです。

ピアノは、弾かなくても生きていけます。
食事や睡眠のように、本能でピアノを弾くわけではないのです。
だから、出来なくて当然の事だということを、まずは理屈で理解してみて下さい。

ということを踏まえた上で、手っ取り早く、とにかく練習をしない、という子供でも、毎日練習出来るようになる方法をお教えします。

私がピアノ講師をしていた頃に、実際に実践していた方法です。
全く練習をしない子供さんには、特に効果的です。

1日1回しか弾かない「1回弾き練習」

では早速、解決策3:練習するきっかけを作る(実践)に移りましょう。
ここでは2つの方法をご紹介します。

「1回弾き練習」とは、その名の通りなのですが、1日に1回しか弾かない、という練習方法です。

◎やり方

とにかく毎日1回だけピアノを弾く
弾く箇所、弾く長さは自由
課題曲でも、好きな曲でも何でも良い

◎注意点

クオリティ・弾く時間の長さは求めない

とにかく毎日ピアノを弾くという体験を積んでいきます。
今、ここで大事なのは、毎日弾くという事で、指や脳が刺激され、ピアノを弾くことは日課であると、脳に思い込ませる事です。

間違えようがイヤイヤだろうが楽譜通りでなかろうが、全く問題はありません。
むしろ、楽譜の練習をするよりも、自由に好きな音を鳴らし、ピアノで遊ぶくらいでちょうどいいです。

短ければ1分以内、長くても5分以内位でやめてしまって構いません。

1日たったの1回です。
ピアノを弾くという事が、歯を磨いたり、トイレに行ったり、着替えをする位の感覚になれば成功です。

1日1小節しか弾かない「1小節弾き練習」

「1日1回弾き練習」と同じ考え方なのですが、さらに的を絞って1日1小節しか弾かない練習方法です。

◎やり方

好きな楽譜を選び、毎日1小節だけ練習する
片手でも両手でもどちらでも構いません

◎注意点

クオリティを求めない

「1日1回弾き練習」は、ピアノを弾きさえすれば、あとは自由だったのに対し、こちらの練習方法は楽譜を読んで指に伝える訓練を目標にしています。

練習する1小節は、どの楽譜でも構いません。
課題曲でもいいですし、その日の気分で好きな楽譜を選んでいただいて構いません。
とにかく、1節の楽譜を読み、脳が音符を読む事に慣れ指に伝えていくための訓練です。

大事な事は、読書のように、目で見たものを頭で理解していく事で、音符は生活に必要な文字である、という事を脳に思い込ませていきます。

毎日同じ課題曲を1小節ずつ練習した場合、1週間で7小節、1か月で30小節練習する事になります。

チューリップは12小節。メヌエットは32小節。
1か月で30小節練習出来れば、初心者クラスの課題曲はこなせるという事になります。

毎日少しずつ、まさに「ちりも積もれば山となる」と同じで、身についていきますので、はじめはやりたくない気持ちで練習をしていても、1か月もたてば大した事ではなくなります。

大した事ではない、という状態。
ピアノの練習なんて朝飯前という感覚になったら成功です。

それでも練習しない場合

大人の方であれば、この2つの方法で大体練習するようになりますが、子供の場合、それでもやらない子がいます。

子供本人がやりたくてピアノの習っている訳ではなく、親がピアノを習わせたい場合に多いです。

この2つの方法でも練習しない場合、よっぽど嫌になってしまっているので、一度やめてしまってもいいのですが、続けさせたいと思っている方のための最終手段です。

カレンダーとシールを買ってきて、練習した日にシールを貼ります。
日にちの所に1枚シールを貼っていくのですが、子どもが希望する場合、シールはたくさん貼ってしまって構いません。
日にち以外の場所に好きなだけシールを貼らせましょう。
練習が嫌、ピアノが嫌という気持ちを、シールを貼る事吐き出していきます。

始めは1回でシート一枚分のシールを貼ってしまうかもしれませんが、そのうちたくさんのシールを貼らなくなります。

気持ちを吐き出す事よりも、練習が出来ているという結果が目で見えるためです。
頑張っている成果を言葉で褒められるよりも、自分の目で確認した方が効果は高いです。

シールは「合格」や「よくできました」シールより、乗り物や食べ物、かわいいシールの方が飽きずに楽しめるので、100均などでたくさん用意してあげましょう。
合わせて、自己肯定感が上がる効果も期待できますよ。

「出来ない」理由は何だろう?


最後に、解決策2:練習するために必要な事を知る(知識)、についてお話ししていきますね。

本当は「出来ない」のではないのですよね。今は出来ないと感じているだけで、やり方を知らないのです。
そして、人それぞれわかり方が違います。

例えば、「りんご」とう言葉から思いつく映像はみんながみんな全く同じではありませんよね。
ピアノを弾くという事も、誰かに教えてもらっても、独学で勉強するにしても、解釈の仕方が人それぞれ違うのです。

ピアノに限った話ではありませんが、最終的には、自分でわかろうとしなければわからないし、知ろうとしなければ知らないままなのです。

ただ、言われた通りに楽譜を見て練習しても、自分から理解して研究する気持ちがなければ、思っているようには弾けるようにはなりません。

なんで間違えるんだろう、なんで弾けないんだろう。

と思いながら、「なんで」の先の考え方を知らないので、出来ないと感じてしまうのでしょうね。

では、その「なんで」の先の考え方をお教えする前に、まずは現状を知っておきましょう。

音符が読めていない

ピアノ講師をしていた頃、練習してこない人やよく間違えている人は、そもそも論で音符をきちんと把握していない事に気付きました。

楽譜に目線がいっていると、ちゃんと音符を読んでいるように見えてしまう所が盲点です。
実は私も楽譜が苦手でしたので、とてもよくわかります。
楽譜は目には映ってはいるのですが、映っているだけでした。

講師時代の経験から、楽譜の読み方には大きく分けて3タイプありました。

○譜面を見ただけでわかるタイプ
○耳で聴いてわかるタイプ
○地味に練習してわかるタイプ

○譜面を見ただけでわかるタイプ

まれではありますが、譜面を見ただけでサラリとソツなく弾いてしまう人がいます。
大人にも子供にもこのタイプの生徒がいました。
楽譜を理解しなくても弾けてしまう、初見に強いタイプです。

○耳で聴いてわかるタイプ

お手本を弾いてもらう、CDなどで聴くと楽譜を見て弾けるようになるタイプです。
耳コピが出来てしまう人ですね。
耳コピにも訓練は必要ですが、始めから楽譜を見ても曲がよくわからないけど、一度聴くとわかるようです。
ちなみに私もこのタイプです。
必ず、ピアノの先生に一度弾いてもらっていました。

○地味に練習してわかるタイプ

自分でピアノを習いたいという意思を持って習いに来ている人は、楽譜がよくわからなくても、弾けなくても、「この曲を弾きたい」という強い思いで地道に練習をするタイプです。
時間はかかりますが、最終的には一番早く曲が仕上がるのがこのタイプの人です。

先生に言われている事が理解出来ない

ピアノを習っている場合、ピアノの先生に指摘されているが理解出来ていない、という事は実はよくある事なんです。

「もっと大きく」「もっと小さく」「優しく」「やわらかく」「流れるように」

ピアノを習うと、先生はとてもたくさんの表現で指摘をしているのですが、習う側としてはよくわからない、意味がわからない、と感じている人も多いです。

もちろん、言葉の意味はわかっています。

例えば、「やわらかく」弾きましょう、と言われても、何をどのように弾けば「やわらかく」弾けるのかがわかりません。
仕方なく、やわらかいような気持ちを持って弾いてみる、という事しか出来ません。

私も小学2年生の時からピアノを習いましたが、常にこのような状態でした。
やわらかいような気持ちをもって弾く、事が「やわらかく」弾きましょう、だと思っていました。

大人になってジャズピアノを始めてから、この辺の事は技術を知らないからなんだな、という事がわかってきました。

ピアノを弾いているのに、「ピアノ」という楽器の事をよく知らないまま弾いていたんです。

弾く技術がない

「ピアノ」という楽器は、鍵盤を叩けば音が出ます。
よっぽど弱くなければ、押しても音が出ます。
調律がくるっていないピアノであれば、音のピッチを考える必要もありません。

しかも、全部の鍵盤が目で見えるので、弾きたい音を目で見る(鍵盤を見る)事が出来るのです。

これは、他の楽器との大きな違いで、ピアノをよく知らなくても弾けてしまう大きな欠点でもあり、利点でもあります。

サックスやギターなど、他の楽器は、音程やピッチなど、まず弾きたい音が頭に思い浮かばなければ正確な音は出せません。
そのため、楽器の特性を良く知り、調節の仕方を勉強しながら演奏をします。

ところがピアノの場合は、楽譜に書いてある音符さえわかれば、あとは鍵盤を押すだけです。両手を使ってメロディーと伴奏が弾ければ、それなりの曲になりますので、まずピアノのしくみを知ろうとは思いませんね。

運指やペダルを踏む、奏法の技術は少しずつ教えられていきますが、そもそもピアノはどうやって音が出ているのか、ペダルを踏むとピアノはどうなるのか、など根本のところまで知る必要がないのです。

上級者になれば、それなりにピアノを知らないと表現が出来ないので勉強済みだとは思いますが、初級者・中級者であれば知らない方が多いです。

では、実はどんな技術が必要なのかをご紹介しましょう。

楽器に対する技術

○タッチの違い

ピアノは打楽器です。
鍵盤を叩くと、叩いた鍵盤につながっているハンマーがピアノの弦を叩き、音が出る楽器です。

鍵盤のどの位置を叩いてもハンマーが弦を叩けば音はなるのですが、叩く場所により指に必要な力が変わってきます。

また、音の強弱はタッチで使い分けることで、大きな音を出す、小さな音を出す、だんだん強く、だんだん弱く、アクセントをつける、などを使い分けるには、あらかじめタッチによる音の違いを知っておき、自分なりの大きい小さいという区別を知っておかなければ出来ませんよね。

○ぺダルの踏み方

ペダルはピアノによって2つ付いているピアノと3つ付いているピアノがあります。
中上級者以上にならないと、左側のペダルを使うことはほとんどなく、大抵の人は一番右側のサスティンペダルを使っているでしょう。

ペダルの踏みかえは、曲の中でとても大切な役割を果たしているので、踏みかえる箇所が始めのうちはとても難しいです。

そして、思い切りペダルを踏むと、バコンという音がするので、静かに踏みかえないと演奏の邪魔をしてしまうため、ピアノ練習とは別にペダルの練習が必要になります。

○運指

おそらく運指が、一番ピアノが嫌いになる原因ではないかと、私は感じています。
原理的に考えて、88鍵のピアノを10本の指で弾くわけですから、指はどこかで足りなくなってしまいます。
そのため、運指を考えて、一番スムーズに弾ける方法が運指なのですが、これも先生に言われた運指では納得がいかない人がいます。

自分は言われた運指ではやりにくい、運指などどうでもよく弾ければ満足、という人にとって、指定された運指はやる気をなくしてしまう1つの原因になっていました。
確かに先生に指定された運指で弾けば、確実にスムーズに弾けるんですけどね。

曲に対する技術

○タイム感

音楽にはリズムがあります。
4分の4拍子、8分の6拍子など、楽譜に指定されている拍子がありますね。

タイム感というのは、一定のリズムメトロノームなしキープしていく感覚です。
機械のように正確なリズムをキープしなければいけないのではなく、ピアノを弾きながら自分のタイム感で曲を弾けるか、という事が重要になってきます。
頭の中でリズムを鳴らしながら、ピアノを弾いているか、という事です。

もちろんタイム感の練習にはメトロノームを使います。
このタイム感を養う事は、のちのちピアノの楽しさに大きな影響を与えるので、忘れてはいけない技術です。

○曲の構成(理論)

楽譜があると曲の構成を知らなくても弾けてしまいます。
理論など知らなくても、曲を弾いているように聞こえてしまいます。
しかし曲には構成があり、1つ1つの音には意味があります。
テーマと和音、この2つだけを理解するだけでも、実際にピアノを弾いた時の説得力が違います。
先生により、理論をしっかりと教えてくれる先生もいるのですが、ピアニストを志望していない限り、本格的な理論まではなかなか習う機会はありません。

逆に考えると、この理論を勉強すると、曲の流れや構成、音や和音の意味を頭で理解しているので、間違えにくくなります。

ピアノを弾いているのですが、頭の中では算数の計算のように和音の流れを計算しながら弾く事で、楽譜を覚える暗譜もとても早くなりますし、間違えて弾く事も圧倒的に少なくなります。

指が動かない

ピアノは左右10本の指をバラバラに動かして弾きますが、普段の生活で10本の指をバラバラに動かす機会はパソコンでブラインドタッチをする以外、あまりないですよね。

ですので、日常的に10本の指を使っているわけではないので、そもそも指が思い通りに動くわけがないのです。

楽譜を見る→音を判断→鍵盤を把握→指を移動→打鍵

実際にピアノを弾く場合、楽譜を見てから指が実際に鍵盤を打鍵するまでには、大きく分けても5つの動きがあります。

指が思い通りに動かないのは、この5つの動きのどこかで引っかかっている可能性があります。

そして打鍵にはある程度の指の筋力が必要になります。
指を上げて振り下ろすという動きを繰り返していくうちに、指そのものの筋力指を動かす筋の筋力が必要になってきます。

この筋力が足りていない場合、思い通りに指は動きません。

「出来る」感覚をつかむ技


ピアノを弾くための技術、なんだかんだといろいろありましたね。
こんなにたくさんの事、出来ないや、とあきらめてしまう前に、一度考え直してみましょう。

今回ご紹介したピアノを弾くための技術、全て知っていましたか?
考えてチャレンジしてみた事はありましたか?

知らなかったのであれば、知らないままで出来てしまう方がスゴイ事だと思います。

自転車の乗り方だって、クロールの泳ぎ方だって、1つ1つ理屈で考えるとかなりの動きをこなしている事になるんです。

始めからいきなり完成形を求めたところで、私達はロボットじゃないので簡単な事ではありませんよね。

出来ないのではなく、知らなかったやり方を1つずつ覚えて練習していく、理解していく、出来るようになる、という順序があって、ピアノを弾く事が楽しくなっていきます。

そんなに難しく構えないで、1つずつ覚えていきましょう。
深く掘り下げないで簡単にご紹介しますので、「あ、そうなのか。」と思えたら合格です。

タッチの違い

何度も同じことを言っていますが、ピアノは打楽器です。
ピアノ内に張られてある弦をハンマーで叩いて音を出します。

叩く、という事は、大きく叩けば大きな音が出て小さく叩けば小さな音が出ます
なぜかここがピアノを習っていても気づきにくい点です。

鍵盤を叩く高さによって、音の大きさは変わります。
鍵盤の2ミリ上から打鍵するのと、3センチ上から打鍵するのでは当然音の大きさは変わります。

さらに、するどく叩くのと、ゆっくりと叩くのでは弦の響き方が違う事はなんとなく想像が出来ますよね。

要は叩くスピードです。スピードが速ければ鋭く激しい音が出て、遅い速度で叩けばやわらかめな音が出ます。

この原理を頭に入れた上で、実際にやってみましょう。

原理その1

まず、これでもか!という位の強さで鍵盤を叩いてみましょう。
手は頭の位置まであげてみます。そのまま手全体でジャーンと叩いてみます。
結構大きな音が出ますね。
同じ位置から、叩くスピードを上げて、勢いよく叩きます。
さっきよりも大きな音になっている上に、少しカーンとした音になっているのではないでしょうか?

この感じを基準にタッチのコントロールを覚えます。
今の音の大きさをfff(フォルテッシシモ)だと設定してください。

そこから少しずつ手の位置を低くし、叩く速度を落としていきます。
少しずつ、少しずつ。
最後に音が出なくなったら、その1個手前でギリギリ音がなっている状態をppp(ピアニッシシモ)に設定します。

そうなると、残りの設定は4つ。
小さい音からpp(ピアニッシモ)p(ピアノ)f(フォルテ)ff(フォルテッシモ)になりますね。
この4つの大きさの感覚を、自分の感覚で設定していきます。
mp、mfは、今の4つが設定できれば微調整するだけですので、もうわかりますよね。

とても極端な例ではありますが、音の強弱を知るためには一番わかりやすい方法です。

原理その2

実際にピアノを弾く場合、当然ですが打鍵は指でやりますので、指がマックスまで上がる高さf(フォルテ)になります。

ピアノを弾く際には、手首の位置は鍵盤と同じ高さか、鍵盤より少し上になりますので、その位置からスナップをきかせるように指を振り下ろして打鍵します。

弾きなれていない方の場合、まずは指の上げ下げから練習が必要になります。
ピアノだけではなく、机などで構いませんので、指だけを上げて振り下ろして机を叩くと音が出ますよね。
親指・中指の力が一番強く薬指・小指一番弱いです。
力を均一にするには、弱い指の筋力を強くするか、弱い指の打鍵スピードを速くするかのどちらかで調整出来るようになります。

「なめらかに弾く」と言われても、指の筋力に差があれば、なめらかになるわけはありませんので、なめらかに弾くにはちょっとした技術が必要になります。

この理屈を知るだけで、音の強弱やアクセントは問題なくクリア出来ます。
「やわらかく弾く」とは打鍵のスピードを落とせば良く、さらにフワフワのタオルなどを思い浮かべて弾いてみると、表現できると思います。

ぺダリングの方法

ペダルの踏み方の基本は、半分だけ踏、です。
全部踏まなくても、ペダルの効果は十分に出ますので、一度全部踏んでみて、半分くらい戻してみましょう。

運指

先生が教えてくれている運指には、ある程度の法則があり、先生自身が弾いてみた結果、弾きやすい運指を指摘してくれています。
しかし、納得がいかない場合、弾きにくいと感じる場合は、自分の好きな運指に変えてみましょう。
自分で考えるという事は、ピアノを弾く上でとても大切な作業です。

タイム感

タイム感を獲得するには、様々な練習方法があり、1人で出来るようになるのは少し難しいです。

しかし、意識するかしないか大きな違いが出てくるので、1人でも練習できる方法をご紹介したいと思います。

まずはメトロノームを使って練習してみましょう。

ピアノは弾きません
テンポは120、4拍子で練習してみましょう。
手には鉛筆など、スティックの代わりになる物を持ち、机の角など、たたける所を探します。

メトロノームを鳴らし、カチッ、カチッという音に合わせて、始めは全拍(1・2・3・4全部)叩いてみましょう。
たたく時は、するどく叩きます。針で刺すような感じです。
しばらく続けていくと、メトロノームの音と微妙にズレ始めます。
まずは、全拍、メトロノームにピッタリ合わせていく練習をしましょう。

出来るようになったら、一度メトロノームを止め、先ほどと同じテンポで叩いてみます。
叩く手を止めずに、反対の手などでメトロノームをつけます。
さて、どのくらい合っていたでしょうか。

音楽はメトロノームのように機械的なテンポで演奏されるわけではありませんが、一定のテンポをキープできるタイム感があるかないかで、その後の演奏が変わってきます。

さらにレベルアップしたい方は、2拍目、4拍目でテンポを取る練習をするといいですよ。
裏拍と呼ばれる2拍4拍をしっかりと意識する事で、演奏がとても安定します。
タイム感に関しては、いろんな練習方法がありますが、どのジャンルの音楽でも共通して必要になるものですので、チャレンジしてみて下さいね。

曲の構成(理論)

音楽理論を知る事で、間違えて弾く事が少なくなる事は確かなのですが、なかなか触れる機会がありません。
ポピュラーピアノやジャズピアノを習うと、もれなく教わる事になりますが、クラッシックピアノの場合、先生に教えてもらうか、独学で勉強することになるでしょう。

難しくて理論なんてさっぱりわかりそうにない、という方は、理論の1から10までを知ろうとせず、まずはメロディーベースラインをしっかりと覚えてみましょう。

ベースラインというのは、主に左手伴奏の1拍目3拍目にある一番低い音の事です。

ベースラインを覚えるには、調号を覚える必要があります。
シャープやフラットが何個ついていて、どの音から始まるドレミファソラシドなのかをわかっておく、という事です。
この調号がわからないと、ベースラインの流れを覚えにくいと思いますので、調号は覚えましょう。

ハノンなどに一覧が載っていますので、参考にしてみて下さい。

指を動かす

ピアノを弾く上で、いきなり弾こうと思っても、指の筋肉は動いてはくれません
ある程度のウォーミングアップが必要です。
指を動かすという事は、ウォーミングアップ筋力アップ、または筋力維持のためのトレーニングです。

ドレミファソファミレドだけを3回繰り返して弾くだけで、全く弾かない指と比べると違いが出てきます。

ハノンは指のトレーニングのための教本です。
いろんな出版社から出版されていますが、内容はどれも同じです。
出来るようでしたら、ハノンの1番だけでいいので練習してみるといいですよ。

毎日練習できれば一番いいのですが、1週間に1度でも構いません。
動かさないより動かした方が、その後の指の動きに差が出てきますよ。

今回のおさらい


いかがでしたでしょうか?

なんでピアノの練習をしないのかどうすればいいのか、について解決策をご紹介してきましたが、参考になりましたか?

■おさらい
解決策1.練習しない理由を知る(考え方)
解決策2.練習するために必要な事を知る(知識)
解決策3.練習するきっかけを作る(実践)

理屈でピアノを弾く事についてお話ししてきましたが、とにかく実践あるのみ。
解決策3を毎日試してみましょう。
私が教えていた生徒の中には、ピアノの練習が嫌いな生徒が何人かいました。
ピアノの宿題を出した事はありませんでしたが、この解決策3の方法だけは教えていました。
宿題を出していないにもかかわらず「1日1回1小節を弾く」を実践している生徒がいました。

その時、本当にピアノが嫌いになったわけじゃなかったやり方を知らなかっただけだった、という私なりの結果が出ました。

せっかく縁あってピアノという楽器を弾いてみたいと思ったのですから、教える立場としては、ピアノを嫌いになってほしくはないのです。

無理にやる必要はありませんが、気が向いた時からいつでも始められる方法ですので、ぜひ試してみて下さいね。

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ママライター/元ジャズピアニスト

花緒(Kao)

2児のママ兼Webライター。

産前、趣味ではじめたジャズピアノにはまり、レストランやバーでの演奏をしながら、ピアノ教室で非常勤講師として勤務。

出産を機にピアノ業を引退。2児のママになるが、長男が発達障害であるため、普通とは違う育児を経験中。その育児経験を活かし、Webライターとして活動中。

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