MacBook Air 11インチの仕様
まずは今回譲っていただいたMacBook Airのスペックを確認しましょう。
2012年モデルのMacBook Air 11インチです。OSは最新の10.14 Mojaveではなく10.13 High Sierraを搭載しています。MacBook Air 2009~2017年(11インチ,13インチ)のバッテリー交換方法や使用する工具類はほぼ同じです。(古いMacBook Airの場合はバッテリーとロジックボードの接続ケーブルの位置が少し違います。)
ちなみに、2018年モデルのMacBook Airから設計が一新されましたのでバッテリー交換方法や使用する工具類が異なります。
今回改造するMacBook Airのスペック
CPU : Intel core i5 3317U 1.7GHz
RAM : DDR3 1600MHz (PC3-12800) 4GB
iGPU : Intel HD Graphics 4000 (メインメモリ併用)
dGPU : 無し
SSD : 128GB SATA
モニター : 11インチ 1366x768
重量 : 1.06Kg
6年前のパソコンですがCPUもcore i5搭載、SSDも128GB分あるのでまだまだ使えます。特に注目すべき点は6年前のノートパソコンなのに重量が1Kgほどしかないことです。11インチでサイズもコンパクトなので外に持ち運んで使う分にはもってこいのノートパソコンだと思います!
バッテリー交換したいと思うまでの経緯
バッテリーの劣化具合を調べる
実際に学校に持ち込んで授業ノートを取ったり、レポート書いたり、プレゼン作ったり。スペックは十分なので学校で使う分にはサクサク動作してくれます。
使用していると、あまりにもバッテリーの減り具合が早いので、Battery Monitorというソフトウェアで自分のMacBook Airのバッテリーの状態を見てみるとバッテリーがいい具合に劣化しています。設定されたバッテリー容量の90%分しか充電することができなくなっています。バッテリーは消耗品なので古いノートパソコンでは仕方ないと言えばそれまでなのですが、満充電でも4210mAhと使える容量が少ないです。学校で使うにしても4~5時間ほどしかバッテリー駆動できないので充電器を持ち運ばなくてはなりません。
また、充電サイクルも205回とそこそこ使用感がある回数となっています。
バッテリーを交換するタイミング
MacBook Airを使用していて、バッテリーが劣化していて交換が必要との警告が出るまでは交換せずに使っても良いと思います。一般的にノートパソコンに搭載されているリチウムイオン電池は1000回の充電で設計上の充電容量より2割少なくなるといわれていますが、個体差があるので1000回を超えても使えるパソコンもありますし充電回数が1000回を超える前にバッテリーが壊れる可能性もあります。
今回は、前の持ち主さんがデスクトップパソコンみたいに電源繋げっぱなしで利用していたそうなので過充電により充電回数205回でもバッテリー自体は1割も劣化しています。この状態でもバッテリー駆動は可能ですので、外での使用が短時間な方は交換する必要はないと思います。自分の場合は外での使用がメインで、少しでも長いバッテリー駆動時間が欲しいので今回は交換することとします。
ちなみにですが、最近のMacBook AirやMacBook Proは過充電保護装置がついているみたいなので電源繋げっぱなしでも問題ないみたいです。(2012年モデルは過充電保護装置ついていないみたいです。)
Appleに頼んで交換してもらうと料金はどれくらいかかる?
Apple公式ページ MacBookシリーズのバッテリー交換費用
バッテリー交換だけに12800円もかかります。これが高いのか安いのかは人によって違いますが、少なくとも私にとっては高いです。
安くバッテリーを交換しようとなるとやはり自分で交換するしかないですね。
MacBook Airのバッテリーを自分で交換するメリットとデメリット
メリット
・半額ほどでバッテリーを交換できる。
・Appleにパソコンを持ち込んで修理してもらうより短時間で済む。
・純正バッテリーより容量の多いものを選ぶことができる。
デメリット
・壊してしまっても自己責任になる。
・互換バッテリーなので愛称問題で動作が安定しないことがある。
・Apple Careなどに加入していてもメーカーサポートが受けられなくなる場合がある。
MacBook Airのバッテリー交換をするために必要なもの
長々と余談を話していてもつまらないので早速本題へと移りたいと思います。まずはMacBook Air(2009~2017モデル)を改造するにあたって必要な道具、パーツを紹介します。
お使いのMacBook Airに対応した互換/純正バッテリー
新品の純正バッテリーはほとんど出回っていないか見つけたとしてもプレミア価格で取引されていると思われますので今回は互換品を使います。
互換バッテリーの購入リンク(Amazon)
このような互換バッテリーがAmazonや楽天などで沢山出回っているので自分のMacBook Airに合うものを購入します。Apple純正のバッテリーより容量が大きい互換バッテリーも多数存在しますが、値段もそれなりに高くなってきます。
Macに対応したドライバー
Macbookシリーズ対応のドライバーの商品リンク(Amazon)
互換バッテリーを購入した際に付属品として送られてくる場合もありますが、MacBook Airのネジに対応しているドライバーが入っていない場合もあります。今回はバッテリーを購入した際に付属してきたものを使います。
必須ではないのですが、作業中に取り外したネジを置いておくための小さいプラスティックケースがあると良いかもしれません。特に指定はないので家にあるものを使っていただいてもかまいません。
MacBook Airを分解するのに必要なドライバーの種類
ペンタローブ1.2mmドライバー
ヘクスローブT5ドライバー
どちらも店舗では入手困難な場合が多いですのでAmazonで購入することをおすすめします。
MacBook Airのバッテリーを交換する方法
裏蓋を外す
MacBook Airの裏蓋を外します。画像のとおりにネジを取り外してください。
赤丸で囲ってある部分のネジを取り外せば裏蓋を開けられる状態になります。
取り外したネジはなくさないようにしてください。紛失しても、特殊ネジですのでなかなか手に入りません。
作業ポイント
外したネジは戻す場所が分からなくならないように紙にメモを書いてその上にネジを保管しよう。
裏蓋を外す際のコツ
↓排気口に指を突っ込んで裏蓋を引っ張ると取り外しやすいです。
バッテリーの取り外し
裏蓋を取り外したらこんな感じにMacBook Airの中身が丸見えになります。
バッテリーを取り外します。まずはバッテリーと本体を留めているネジを外します。赤丸のネジをすべて外してください。全部で5つあります。
バッテリーを取り外す際はロジックボードとバッテリーをつなぐコネクタの両端を指で摘みながらやさしく引っこ抜きます。
作業ポイント
バッテリーを引っ張っても取れない場合はネジを外し忘れている可能性があります。無理に引っ張らず、外し忘れているネジがないか確認しましょう
MacBook Air本体からバッテリーを取り外すとこんな感じになります。MacBook Airのバッテリーが占める面積の大きさが良くわかります。
↓取り外したバッテリーは互換バッテリーに問題があった時に使うので今は保管しておいてください。
取り外した時と逆の手順でバッテリーをインストールします。
そしたら裏蓋を閉めてねじ止めします。たまに裏蓋を閉めずにテスト動作する方がいらっしゃいますが、PCの裏蓋が開いていることを検知するセンサーがあるみたいで裏蓋が閉じられていないと起動できませんのでご注意ください。
こんな感じで無事に充電ランプが点灯したら後は起動して動作確認です!
動作確認とバッテリー交換の効果
一通り作業を終えましたのでパソコンの電源を入れてみましょう。無事に起動すればバッテリー交換成功です。
MacOS側でも充電されていることが確認できます。一安心です。
あれから3日ほど使いました。交換前はバッテリー駆動で4~5時間だったものが6時間ほど使えるようになりました。
まとめ
今回は少し古めのMacBook Airのバッテリーが劣化していたので交換してみましたがいかがでしたでしょうか。解説が参考になれば幸いです。
今回MacBook Airのバッテリーを交換するにあたってかかった総額はバッテリー購入費のみなので6000円です。実際にAppleに頼んで交換してもらうと12800円かかると考えるとかなりお得に交換できることが分かります。
最後に一つ。作業する際はくれぐれも静電気にお気を付けください。ロジックボードを素手で触ったら人間の体に流れている小さい電流でもパーツをショートさせてしまうことがあります。最悪の場合パソコンが起動すらしなくなりますので注意してください。自分は静電気用の手袋などはしていませんが、作業前にドアノブに触れるなどして静電気を逃がしています。