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ローズマリーの育て方【植物アドバイザーが解説】

植物ライフアドバイザー/産直農家/ガーデナー/

hellomiina

「庭と農園・ポレヌ(pollen)」主宰。植物を育てることがとても好きです。自宅の小さな庭から始まり現在は約1000㎡の畑も加わり、花・野菜・果樹・ハ…

こんにちは、”庭と農園・ポレヌ(pollen)”のごとうと申します。花・野菜・果樹・ハーブなどを育て、露地栽培の切り花やハーブなどを産直所に出荷しています。

今回の記事では、ローズマリーの育て方を紹介します。その前に、実は、わたくし自身、今年の夏に畑に植えたばかりのローズマリーを、1株枯らしてしまいました。まだ小さかったローズマリーの苗は、夏の暑さで葉が茶色く変色し、しばらくすると枯れていました。その時に改めて実感したのは、丈夫で育てやすい植物でも植える時期を間違えるとうまく育たないということです。そんな失敗も踏まえつつ”庭や室内で、鉢植えや水栽培でローズマリーを育てる方法”を紹介します。

目次

  1. ローズマリーとは
  2. 栽培カレンダー
  3. 栽培が可能な地域・日照条件・栽培環境について
  4. 栽培用土
  5. ローズマリーを種から育てる方法
  6. ローズマリーを苗から育てる方法【植え付け】
  7. 水やりについて
  8. 肥料の与え方について
  9. ローズマリーの栽培管理|夏越しや冬越し、剪定の方法など
  10. 収穫と利用方法について
  11. ローズマリーのふやし方|とり木と挿し木の仕方を解説
  12. ローズマリーを育てるときに注意が必要な病気と害虫の予防と対策
  13. 室内でローズマリーを育てたい場合の栽培方法|水栽培と鉢植え
  14. ローズマリーの種類について
  15. 終わりに

ローズマリーとは

ローズマリーは、地中海沿岸地方原産の常緑低木のハーブです。とても多くの品種があり、冬から春にかけて花を咲かせる品種が多いです。花の色は、青色、青紫色、赤紫色、白色などがあります。葉には、強い香りがあります。ほのかに甘さのあるスーッと爽やかな松のような香りで、料理やお菓子作り、ガーデニング、アロマテラピーやクラフトなどに幅広く活用できます。
家庭でローズマリーを育てるときは、種からよりも苗から育てるほうが簡単で失敗が少ないです。

基本データ

植物名ローズマリー
学名Rosmarinus officinalis
科名シソ科
属名マンネンロウ属
和名・別名迷迭香(マンネンロウ)
英名rosemary
分類常緑低木
背丈30cm〜200cm(品種によりさまざま)
花色白・ピンク・青・薄紫など
原産地地中海沿岸地方
種まき暖かい地域は、3月~6月と9月~10月。寒い地域は、5~6月と9月。
開花期11月〜5月(品種や地域により変わります)
日照条件日なた
耐寒性ふつう
耐暑性強い
発芽適温20~30℃
用途観賞用、料理、ポプリ、ティー、ガーデニング、鉢植え、切り花など

栽培カレンダー

ローズマリーを苗から育てる場合

1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
植え付け
開花
肥料
剪定
収穫

※この栽培カレンダーは、およその目安です。ローズマリーの品種や育てる地域により変わります。

ローズマリーの種まきから収穫までの栽培歴

1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
1年目
2年目
3年目以降

● 種まき
→ 生育期間
◎ 収穫期
△ 少ない量なら収穫可能(冬はたくさん収穫しない方がいいため)

※この栽培カレンダーは、およその目安です。ローズマリーの品種や育てる地域により変わります。

栽培が可能な地域・日照条件・栽培環境について

こちらの項目では、ローズマリーの栽培が可能な地域や、ローズマリーを日本の気候で元気に育てるために大切な栽培環境や日照条件について解説します。

栽培環境について

”植物は、原産地の気候を意識して育てましょう。”

植物を育てるときは、原産地の気候を意識して育てると失敗が少なくなります。まず、ローズマリーの原産地の気候の特徴を確認しましょう。

”ローズマリーの原産地の気候の特徴は?”

ローズマリーの原産地は地中海沿岸地方です。地中海沿岸地方の気候の特徴は、夏は涼しめで、雨が少ないため乾燥しています。そして、冬は暖かく雨が多いです。
それに対して、日本の気候は、夏の気温は高く、湿度が高い、冬は寒く雨は少なめで乾燥します。原産地と日本の気候の特徴の違いをふまえたうえでローズマリーを育てましょう。

”ローズマリーは、湿気の多い環境と冬の寒さに注意しましょう”

日本でローズマリーを育てる時には、とくに多湿の環境にしないことと、冬の寒さに注意して育てましょう。北関東より北の冬の寒さが厳しい地域でローズマリーを育てるときは、防寒対策が必要です。植えたばかりの小さな苗は、夏の高温多湿にも注意しましょう。2年目以降は、株が茂りすぎないように管理して、風通しのよい環境で育てましょう。

栽培可能な地域と日照条件

”日本全国で栽培が可能、日当たりのよいところで育てましょう”

ローズマリーは、日本全国で育てることができます。日当たりの良いところでよく育ちます。半日陰の場所でも栽培は可能ですが、その場合は、半日は日の当たる場所で育てましょう。日当たりが悪いところで育てると、ひょろひょろと育ってしまったり、花が咲かなくなったりすることがあります。

”寒い地域で育てる場合は、冬は室内で育てましょう。”

ローズマリーは、冬の寒さに注意が必要です。北関東より北の地域で育てるときは、鉢植えにして、冬は、室内などの冷たい風のあたらない暖かい場所に移動して、寒さ対策をすると安心です。寒い地域でローズマリーを地植えにしたい場合は、株元に藁(わら)や腐葉土を敷いたり、風よけをするとよいです。

栽培用土

ローズマリーを元気に育てるために適した土とは?

”水はけがよく、水持ち、通気性のよい土。”

一般的にローズマリーなどのハーブを育てる土は、水はけがよく、水持ち、通気性のよい土が適しています。

”水はけ、水もち、通気性のよい土にする方法”

・ハーブ栽培用の土を水はけがよく、水持ちのよい土にするためには、粒の大きさが大玉の土や中玉の土、小玉の土など、いろいろな大きさの土を混ぜて使うとよいです。
・水はけや通気性をよくするためには、大玉の赤玉土やパーライトを混ぜましょう。

”ローズマリーを育てる土は、アルカリ性~弱酸性の土が向いています。”

ハーブの中でもローズマリーは、地中海沿岸地方原産のハーブで、地中海沿岸地方の土は、アルカリ性の土です。そのため、ローズマリーを栽培する土も、アルカリ性~弱酸性の土で栽培するとよいです。
ところが、日本の土は、酸性に傾いていることが多いです。そのため、日本でローズマリーを育て始める前には、酸度の高い土は、カルシウム(苦土石灰)を混ぜて中和するとよいです。

”初心者の方は、市販のハーブ栽培用土で手軽に育て始めることができます。”

ハーブ栽培用の土は、数種類の土や素材をブレンドしてご自身で作ることができます。
また、ホームセンターや園芸店に行くと、ハーブの栽培用にブレンドしてある市販のハーブ栽培用土を購入できます。ハーブ栽培や園芸の初心者の方や、あれこれ買いそろえるのが面倒な方や忙しい方などは、市販のハーブ栽培用土を使えば手軽にローズマリーの栽培を始めることができます。

地植え(庭植え)の場合の栽培用土

”土をよく耕し、土壌改良します。”

ローズマリーを地植え(庭植え)で育てる場合は、まず、植える場所の土を鍬(クワ)でよく耕します。下記の量を参考に、腐葉土を加え、すき込みます。酸性の土は、土壌改良のために、苦土石灰をすき込みます。

1㎡に対して、
腐葉土・・・・・1kg
苦土石灰・・・・100~120g

”水はけをよくするために、畝を高くします。”

ローズマリーは、水はけのよい土で育てる事が大切です。土の水はけをよくするために、
畝の高さを10〜20cmにすると効果的です。
それでも、水はけが悪い場合は、大玉の赤玉土やパーライトを加えることで改善できます。

鉢植えやプランターの場合の栽培用土

”市販のハーブ用の土を使うと手軽です。”

鉢植えやプランターでローズマリーを育てる場合は、市販のハーブ用の土を使うと手軽です。ハーブに適した配合の土で、肥料も含まれている場合が多いので、あれこれそろえなくても育て始めることができます。

”鉢植えやプランター栽培は、特に水はけに注意します。”

ローズマリーは、水はけのよい土で育てる事が大切とお伝えしましたが、鉢植えやプランター栽培の場合は、地植えに比べて水はけが悪くなりやすい傾向があります。鉢底石を多めに入れたり、大玉の赤玉土分量を増やしたりの水はけをよくするために調整や工夫が必要です。

”鉢植え用の土をブレンドして作る方法”

ローズマリーの栽培用土をブレンドして作る場合は、粒の大きさや保水性の異なる土を混ぜるとよいです。
下記の割合を参考にブレンドしてみてください。

赤玉土(大玉、中玉)・・・4
腐葉土・・・・・・・・・・3
バーミキュライト・・・・・2
ピートモス・・・・・・・・1

ローズマリーを種から育てる方法

種まきの難易度について

”ローズマリーの種まきは、園芸の中級~上級者向けです。”

ローズマリーは、種から育てる事ができますが、発芽率は低く30パーセントほどです。
ローズマリーの種は、一斉に発芽しないことが多く、発芽してから収穫までには、1年以上と長い期間がかかるので、その間の管理が必要です。そのため、ローズマリーを種から育てるのは園芸の中級~上級者向けといえます。また、ローズマリーを増やしたい場合は、種から増やすよりも「とり木」や、「挿し木」の方が成功率は高くなります

※「とり木」と「挿し木」の方法は、ローズマリーのふやし方|とり木と挿し木の仕方を解説の項目をご覧ください。

”初心者の方は、ローズマリーは苗から育てたほうが簡単です。”

ハーブの栽培や園芸の初心者の方がローズマリーを育てるときは、苗から育てたほうが簡単です。また、ローズマリーを家庭で料理やお菓子などに使いたい場合なども、1~3株植えてあれば十分ですので、簡単に育て始めることのできる苗からの栽培を選ぶとよいです。

※苗から育てる場合は、ローズマリーを苗から育てる方法【植え付け】の項目をご覧ください。

ローズマリーの種まきから収穫までの栽培歴

1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
1年目
2年目
3年目以降

● 種まき
→ 生育期間
◎ 収穫期
△ 少ない量なら収穫可能(冬はたくさん収穫しない方がいいため)

※この栽培カレンダーは、およその目安です。ローズマリーの品種や育てる地域により変わります。

種まきの時期

ローズマリーの種まきの時期の目安は、暖かい地域では、3月~6月と9月~10月、
寒い地域では、5~6月と9月です。ローズマリーの発芽適温は、地温で20~30度ですので、暖かい時期に種まきをしましょう。

種まきに必要なもの

・ローズマリーの種
・育苗箱
・種まき用の清潔な土
・育苗ポット、または、素焼きの植木鉢(どちらも直径9cmほどのもの)
・ハーブ栽培用の土
・スコップ
・移植用のスコップ、または、割り箸
・ジョウロ、または、霧吹き
・液肥(薄めて使う) など

種まきの仕方

種まきには、色々な方法がありますが、こちらの記事では、家庭でローズマリーの種まきをする時に比較的簡単にできる2つの方法を紹介します。
育苗箱に種をまき、発芽後に育苗ポットに移植する「移植栽培」と、始めから9cmほどの育苗ポットや小さめの植木鉢に種をまき移植せずに育てる方法です。ご自身に合った方法を選んでくださいね。

”育苗箱に種まきする移植栽培の手順”

【1】育苗箱に、清潔な種まき用の土を入れます。
【2】土を入れた育苗箱に、1cm四方の中に4~5粒を目安で、ローズマリーの種を均等にまきます。
【3】種の上に、ごく薄く土をかぶせます。
【4】霧吹きかジョウロで、種が流れないように優しく水をかけます。
【5】15~20日ほどで発芽しますが、全ての種が同時には発芽しません。発芽するまでは、土を乾かさないよう水やりし、日陰で管理します。
【6】発芽したら、日向に移動して、土が乾いたら水を与えます。2週間に1回ほど、水やりのときに、薄めた液肥をあたえるとよいです。
【7】背丈が3cmほどになったら、9cmほどの育苗ポットに移植して、十分根が成長するまで育てます。
【8】根が十分に育ったら、地植え(庭植え)にするか、直径15cm以上の植木鉢やプランターに植え替えます。

”始めから育苗ポットや小さめの植木鉢に種まきする手順”

【1】育苗ポットか小さめの植木鉢に、清潔な種まき用の土を入れます。
【2】土を入れた容器に、3~4粒を目安で、ローズマリーの種をまきます。
【3】種の上に、ごく薄く土をかぶせます。
【4】霧吹きかジョウロで、種が流れないように優しく水をかけます。
【5】15~20日ほどで発芽しますが、全ての種が同時には発芽しません。発芽するまでは、土を乾かさないよう水やりし、日陰で管理します。
【6】発芽したら、日向に移動して、土が乾いたら水を与えます。2週間に1回ほど、水やりのときに、薄めた液肥をあたえるとよいです。
【7】発芽後、背丈が3cmくらいになるまでに、育成のよい苗を選び間引きして1本にします。
【8】種まきをした育苗ポットや小さめの植木鉢でそのまま十分根が成長するまで育てます。
【9】根が十分に育ったら、地植え(庭植え)にするか、直径15cm以上の植木鉢やプランターに植え替えます。

ローズマリーを苗から育てる方法【植え付け】

家庭でローズマリーを育てるときは、苗から育てる方法が簡単です。ハーブの栽培や園芸の初心者の方も、種まきから始めるよりも手軽に育て始めることができます。こちらの項目では、ローズマリーの植え付け方法について解説します。

栽培カレンダー

1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
植え付け
開花
肥料
剪定
収穫

※この栽培カレンダーは、およその目安です。ローズマリーの品種や育てる地域により変わります。

植え付け時期

ローズマリーの植え付け時期は、3月~5月頃と9~10月頃です。暑さや寒さが厳しい真夏や真冬を除けば、植え付け可能です。

ローズマリーの植え付けに必要なもの

"地植え・庭植え・鉢植え共通"

・ローズマリーの苗
・園芸用手袋
・クワ
・スコップ
・ジョウロ
・腐葉土 など

"鉢植えの場合"

・ハーブ用の栽培用土(市販の土、または、ご自身でブレンド)
・植木鉢(直径15センチ以上で素焼きの植木鉢が望ましい)
・鉢底石
・鉢底ネット など

"土壌改良が必要な場合"

・苦土石灰
・大玉の赤玉土
・パーライト など

地植え(庭植え)の場合の植え付け方法

”日当たりと風通しのよい場所を選びます”

ローズマリーは、日当たりの良いところでよく育ちます。半日陰の場所でも栽培は可能ですが、その場合は、半日は日の当たる場所で育てましょう。日当たりが悪いところで育てると、ひょろひょろと貧弱に育ったり、花が咲かなくなってしまうことがあります。

”植える場所の土を耕して、必要なら土壌改良します。”

ローズマリーを地植え(庭植え)で育てる場合は、まず、植える場所の土を鍬(クワ)でよく耕します。下記の量を参考に、腐葉土を加え、すき込みます。酸性の土は、土壌改良のために、苦土石灰をすき込みます。

1㎡に対して、
腐葉土・・・・・1kg
苦土石灰・・・・100~120g

”水はけをよくするために、畝を高くします。”

ローズマリーは、水はけのよい土で育てる事が大切です。土の水はけをよくするために、
畝の高さを10〜20cmにすると効果的です。
それでも、水はけが悪い場合は、大玉の赤玉土やパーライトを加えることで改善できます。

”地植え(庭植え)の場合の植え付けの手順”

【1】よく耕した土にスコップで、ローズマリーの苗の根鉢より少し大きい穴をあけます。
【2】育苗用のポットから苗を取り出します。
※その時に、茎や根を痛めないよう、下の3枚の画像のように、スコップを持つ手と反対の手の薬指と中指の間にローズマリーの根元を優しくはさみ込み安定させるとよいです。
【3】土の穴の部分にローズマリーをおきます。
【4】スコップや手で土をかぶせて、手で根元を優しく抑えます。
【5】植えた直後にジョウロで水をたっぷり与えます。

※苗を傷めない取り出し方
茎や根を痛めないよう、スコップを持つ手と反対の手の薬指と中指の間にローズマリーの根元を優しくはさみ込み安定させた状態で取り出しましょう。

鉢植え(プランター)の場合の植え付け方法

”市販のハーブ用の土を使うと手軽です。”

鉢植えやプランターでローズマリーを育てる場合は、市販のハーブ用の土を使うと手軽です。ハーブに適した配合の土で、肥料も含まれている場合が多いので、あれこれ揃えなくても育て始めることができます。

”鉢植えやプランター栽培は、特に水はけに注意します。”

ローズマリーは、水はけのよい環境で育てる事が大切です。鉢植えやプランター栽培の場合は、地植えに比べて水はけが悪くなりやすい傾向があります。鉢底石を多めに入れたり、大玉の赤玉土分量を増やしたりと、水はけをよくするために調整や工夫が必要です。栽培容器は、通気性のよい、素焼きの植木鉢やプランターが向いています。

”鉢植え用の土をブレンドして作る方法”

ローズマリーの栽培用土をブレンドして作る場合は、粒の大きさや保水性の異なる土を混ぜるとよいです。
下記の比率を参考にブレンドしてみてください。

赤玉土(大玉、中玉)・・4
腐葉土・・・・・・・・・3
バーミキュライト・・・・2
ピートモス・・・・・・・1

”鉢植え(プランター)の場合の植え付けの手順”

【1】植木鉢(プランター)の底に鉢底ネットをしき、鉢の底から2cmくらいまで鉢底石を入れます。
【2】ローズマリーの苗を、まずはポットごと植木鉢か(プランター)に入れてみて、どれくらい土を入れるか確認します。
【3】植木鉢(プランター)に土を適量入れます。
【4】育苗用のポットから苗を取り出します。
※その時に、茎や根を痛めないよう、スコップを持つ手と反対の手の薬指と中指の間にローズマリーの根元を優しくはさみ込み安定させるとよいです。
【5】植木鉢(プランター)の土の上にローズマリーの苗をおき、スコップで根のまわりに土を足します。土は、植木鉢(プランター)に満杯まで入れると水やりの時に溢れてしまうので、上から1.5~2cmほどの高さまで入れます。
【6】手で根元を優しく抑えます。
【7】植えた直後にジョウロで水をたっぷり与えます。
※植木鉢やプランターの底から水が流れるくらいしっかり与えます。

水やりについて

水やりのポイント

ローズマリーは、多湿の環境が苦手です。水を与えすぎると枯れてしまうことがあるため、注意しましょう。

地植え(庭植え)の場合

地植え(庭植え)にしたローズマリーは、植えてから根が張ってしまえば、真夏以外の水やりはほとんど必要ありません。植え付けて1ヶ月くらいの間は、気をつけて観察して、土の表面が乾いていたら水やりをします。または、3日に1度くらいの頻度で水やりします。

鉢植えの場合

鉢植えのローズマリーの水やりのタイミングは、土の表面をよく観察して判断します。土の表面が乾いて2、3日したら鉢の底から水が流れるくらいたっぷりと水を与えます。冬の間は、もう少し間隔を開けて、土の表面が乾いて4、5日くらいか、1週間に1回くらいの頻度で水やりをします。

肥料の与え方について

肥料の与え方のポイント

”肥料の与えすぎに注意しましょう。”

ローズマリーは、もともとやせた土壌に自生していたハーブです。肥料はそれほど必要としません。肥料を与えすぎてしまうと、土の中の肥料の濃度が高くなり根が傷む原因になってしまいます。ひどい場合、枯れてしまうこともあるので注意しましょう。

”肥料の与え方の方法には、元肥と追肥の2つの方法があります。”

”元肥とは”
植物を植え付ける時や植え替えをする時に、栽培用土にあらかじめ混ぜておく肥料です。花やハーブ用の市販の培養土を使う場合は、元肥が入っていることが多いです。その場合は、追加で加える必要はありません。

”追肥とは”
植物の生育の途中で与える肥料のことです。追肥の肥料には、置き肥と液肥があります。主に、花を咲く植物に、花が咲いた後にお礼肥(おれいごえ)として与えます。

”肥料は、花や葉や根に直接かからないように与えましょう。”

植物の育成をよくするために与える肥料ですが、花や葉、根に直接かかってしまうと枯れてしまう原因になることがあります。元肥は、根の伸びる先に混ぜ込むイメージで与えます。追肥は、花や葉にかからないように株元にそっと与えましょう。

地植え(庭植え)の場合

地植えのローズマリーへの肥料の与え方は、植え付けや植え替えのタイミングで、元肥として肥料分の少ない腐葉土をよく耕した土に混ぜ込みます。腐葉土の量は、植える場所の土の量の3分の1くらいを目安にします。追肥は、ほとんど必要ありませんが、与える場合は、花が咲いた後に、ハーブ用、または、草花用の市販の肥料を使用量を守って与えましょう。

鉢植えの場合

鉢植えでローズマリーを育てる際に、市販のハーブ用の土を使う場合は、肥料分もあらかじめ含まれている場合が多いです。その場合は、肥料を追加で加える必要はありません。庭や花壇の土などを鉢植えに利用する場合は、地植えと同じく植え付けや植え替えの時に、元肥として肥料分の少ない腐葉土を土に混ぜ込みます。腐葉土の量は、植木鉢に入る土の量の3分の1くらいを目安にします。
鉢植えの場合の追肥は、花が咲いた後に、ハーブ用、または、草花用市販の肥料を使用量を守って与えましょう。

ローズマリーの栽培管理|夏越しや冬越し、剪定の方法など

ローズマリーを元気に育てるためには、季節や環境に合った栽培管理が必要です。夏越し、冬越し、剪定方法など、そして、ローズマリーを育てているとおこりやすいトラブルの原因や対策についても紹介します。

剪定について

"花が咲き終わった頃に"


ローズマリーの花が咲き終わった頃に、上の画像のように花がらが付いている部分や、伸びすぎた枝を3分の1~半分程度切ります。また、枝が混み合っている場合は、枝を透かすように剪定します。剪定するときは、切り詰めすぎて茎だけになってしまわないように、葉を必ず残しましょう

"梅雨前に"

ローズマリーは、加湿の環境が苦手なので、上の画像のように枝や葉が茂って風通しが悪い場合は、梅雨前にも剪定すると、病気や害虫の予防にもなります。

"春から秋には"

ローズマリーは、春から秋の期間は、剪定をかねて収穫もできます。茎をついつい短く切り詰め過ぎないように注意しましょう。

ローズマリーの夏越しの方法

ローズマリーは、比較的暑さに強いですが、夏に連日35度を超えるようなときは、寒冷紗(かんれいしゃ)やよしずなどで日除けをすると安心です。夏前に小さな苗を植えると、暑さで枯れやすいので気を付けましょう。

ローズマリーは、外で冬越しできる?

"北関東より北の地域では"

ローズマリーは、冬の寒さに注意が必要です。北関東より北の地域でローズマリーを育てる場合は、鉢植えにして、冬は、室内などの冷たい風のあたらない、霜のおりない場所に移動し、寒さ対策をすると安心です。寒い地域でローズマリーを地植えにしたい場合は、冬は株元に藁(わら)や腐葉土を敷きマルチングや、ビニールなどで風よけをするとよいです。

"植えたばかりの苗は"

その他の地域では、それほど心配することはありませんが、植えたばかりの小さな苗には、風よけや、マルチングで寒さ対策をしてあげましょう。

"室内に入れることができない場合などは"

寒さ対策のために、ローズマリーを室内に入れることができない場合や、ちょうどいい場所がない場合は、寒くなる前に、「とり木」「挿し木」で株を増やしておき、もしも枯れてしまった場合のために保険をかけておくこともひとつの方法です。

鉢植えは、年に1度植え替えしましょう。

鉢植えのローズマリーは、1年に1度ひと回り大きい鉢に植え替えします。時期は、3〜5月と9~10月が適しています。植え替えの時には、根を大きく崩さないようにしましょう。

庭植えは、株が古くなってきたら更新しましょう。

ローズマリーは株が古くなると、樹形が乱れたり、株もとの茎が木質化して葉が付かなくなってきます。5年くらいを目安に「挿し木」「とり木」をして株を更新するとよいです。

※「とり木」と「挿し木」の方法は、ローズマリーのふやし方|とり木と挿し木の仕方を解説の項目をご覧ください。

ローズマリーの花が咲かないのはなぜ?

ローズマリーの花が咲かない場合、剪定や収穫により、花芽を摘んでしまっている可能性があります。花を楽しみたい場合の剪定は、花が咲き終わった直後から遅くても1か月以内に行いましょう。

また、日当たりのよくない場所で育てると花が咲かなくなることがあります。ローズマリーは、日当たりのよいところで育てましょう。

ローズマリーが枯れる原因とは?

ローズマリーは、梅雨などで湿度が高い時期に蒸れてしまったり、水の与えすぎで加湿になってしまったり、肥料を与えすぎると枯れてしまうことがあります。適度な剪定と水やりや肥料の与え方に気を付けましょう。また、真夏に植え付けや植え替えをすると暑さや過度の乾燥で枯れやすいので避けたほうがよいです。

収穫と利用方法について

収穫について

ローズマリーは、春から秋にかけて、いつでも収穫できます。冬も収穫可能ですが、冬は春や秋に比べて控えめに行う方が安心です。
また、植え付けたばかりの小さな苗も控えめに収穫しましょう。ローズマリーを種から育てる場合は、収穫できる大きさの苗になるのは、2~3年後です。

※種まきの方法は、ローズマリーを種から育てるの項目をご覧ください。

利用方法


ローズマリーは、肉料理、魚料理、パン、お菓子、ティーや、ハーブバス、ポプリ、リースなどのクラフトにも使うことができます。ローズマリーは、香りや風味がとても強いので、少ない量でも十分存在感を発揮します。

”ドライハーブにして保存もできます。”

ローズマリーの葉は、ドライハーブにして貯蔵しておくことができます。ドライハーブにしておくことで収穫期以外でも、いつでも手軽に使うことができます。
ローズマリーをたくさん収穫できるときは、風通しのよい日陰でしっかり乾燥させ、密閉できるガラスビンなどに保存しておくと便利ですよ。

ローズマリーのふやし方|とり木と挿し木の仕方を解説

ローズマリーを増やしたい場合、「挿し木」や「とり木」で増やすことができます。育てている種を採取して「種からふやす」ことも可能ですが、品種改良されている種類の場合は、全く同じ性質にはなりません。こちらの記事では、家庭でも比較的簡単にできる「とり木」と「挿し木」の方法を解説します。

とり木

親株から長めの茎を選び、地面に倒すようにして、茎の中間部分に土を盛ります。約2~3ヶ月その状態を保ち、土が盛られた部分の節から根が出てきたところで、親株から切り離して植え付けます。

挿し木(さしき)

ローズマリーの挿し木は春の5~6月頃か秋の9月頃に行います。ローズマリーの茎を先端から15cmくらい切り取って、下の方についている葉を取り除き挿し穂を作ります。茎が完全に木のようになっている部分は、根が出にくい場合があるので避けた方がよいです。水を入れたカップを用意し、挿し穂に1時間ほど水を吸わせます。あらかじめ湿らせておいたバーミキュライトに棒で挿し穴を開け、挿し穂を挿します。根がでてくるまでは直射日光を避けて涼しい場所で管理します。上手くいくと2週間~20日くらいで根が出てきます。必ず清潔な土を使いましょう。

ローズマリーを育てるときに注意が必要な病気と害虫の予防と対策

病気について

ローズマリーは、うどんこ病、灰色かび病にかかることがあります。うどんこ病と灰色かび病の症状や予防と対策について解説します。

”うどんこ病とは?”

症状

葉や茎などが「うどん粉(小麦粉)をまぶしたように白くなります。葉に感染すると、光合成ができずに生育が悪くなります

予防と対策

土の中のチッ素成分が多くなると植物が弱くなり、うどんこ病にかかりやすくなります。肥料の与えすぎに注意します。また、チッ素、リン酸、カリウムのバランスのよい肥料の与え方をすることが大切です。病気が発生してしまったら、市販のローズマリーに使える殺菌剤を使用します。

”灰色かび病とは?”

症状

灰色かび病にかかると、花びら、つぼみ、葉、茎にカビが生えます。被害にあうと感染した部分は腐ってしまいます。

予防と対策

温度が低く湿気の多い時期や環境では、灰色かび病にかかりやすくなります。水のやりすぎに注意して、風通しをよい環境で育てましょう。灰色かび病にかかってしまったら、早めの対策が必要です。病気になった部分は、取り除いて処分します。土の中のチッ素成分が多くなると植物が弱くなり灰色かび病にかかりやすくなります。肥料の与えすぎに注意します。また、チッ素、リン酸、カリウムのバランスのよい肥料の与え方をすることが大切です。病気が発生してしまったら、市販のローズマリーに使える殺菌剤を使用します。

”うどんこ病と灰色かび病の両方に効果のある薬剤を紹介”

炭酸水素カリウムを主成分とした殺菌剤「カリグリーン」は、うどんこ病と灰色かび病の両方に効果がありハーブにも使用できます。人や昆虫にやさしく、オーガニック栽培にも使用が認められている薬剤です。

害虫について

ローズマリーには、ベニフキノメイガ、アブラムシ、ハダニ、ヨトウムシが発生する場合があります。

害虫の対策

害虫の場合は、見つけ次第、つぶすなどして駆除するか、市販のローズマリーに使える殺虫剤を使用します。

病気と害虫の対策のポイント

”少なくとも週に1度は観察して、病気や害虫を早期発見しましょう。”

ローズマリーは、他の植物に比べて病気や害虫の被害はそれほど多くありません。もしも害虫が発生した場合でも、早めに見つけて対策すれば、薬剤を使わずに対策できる場合がほとんどです。病気の場合も被害が広がるのを最小限に防ぐことができます。そのため、日頃からよく観察して、病気や害虫に早く気付くことが大切です。

”株が茂りすぎないように剪定しましょう。”

ローズマリーは、植えてから2〜3年経つと株がぐんと成長し大きくなります。株が茂りすぎてしまうと内側は風通しが悪くなり、日光も当たらないため、病気や害虫が発生しやすくなります。定期的に枝の数を減らす剪定をしましょう。また、他の植物と密接して植えないようにすることも大切です。

”殺虫剤や殺菌剤について”

近頃は、オーガニック栽培にも対応した薬剤もホームセンターや園芸店、オンラインショップで見つけることができます。病気と害虫の両方に使うことのできる市販の「殺虫殺菌剤」もあります。「アーリーセーフ」「ベニカマイルドスプレー」などです。
薬剤を使うときは、購入前に、説明書をよく読み、適用病害虫と使用方法をしっかり確認しましょう。

室内でローズマリーを育てたい場合の栽培方法|水栽培と鉢植え

外のみでなく、ローズマリーを室内でも育ててみたい場合の「水栽培」「鉢植え」の方法を紹介します。

ローズマリーを水栽培する方法

”水栽培はとても手軽で簡単です。”

まず、清潔なガラスやプラスチックなどの花瓶や容器を用意します。水を入れた時に錆びたりする素材は避けましょう。下の画像のように、15〜20センチにカットしたローズマリーの枝の水に浸かる部分の下の方の葉を3分の1程取り除きます。水を入れた花瓶や容器にローズマリーを挿します。数日から数週間で枝から根が出てきます。根が増えすぎたら適度にカットします。

”容器や水を綺麗に保ちましょう。”

水栽培で大切なことは、新鮮で清潔な水で育てることです。できれば毎日水を変えましょう。水を変える時に、花瓶や容器と根も優しく洗いましょう。水の汚れがわかりやすいように透明の花瓶や容器を使うと良いです。
私はキッチンのカウンターでローズマリーの水栽培をしていますが、花瓶や容器を2つ用意しておき、一日置きに交換して洗っています。花瓶や容器に手が入らず洗いにくい場合は、酸素系漂白剤を使うと、とても簡単に綺麗にすることができますよ。

室内での鉢植えローズマリーの育て方

”定期的に外に出し、日光に当ててあげましょう。”

ローズマリーは、できれば外のよく日の当たる場所で育てた方が元気に育てることができます。もし、室内でローズマリーを育てたい場合は、窓際の日当たりの良い場所に置き、週に2回以上外に出し日光に当ててあげると良いです。

”土の中にいるムシに気をつけましょう。”

室内で鉢植えでローズマリーを育てる時に使う土は、できるだけ市販のハーブ用の新しい土を使いましょう。庭の土などを使うと中にアリなどの虫や虫の卵が土の中に入っていたりして室内に虫を連れ込んでしまう原因となります。定期的に外に出す時も、地面に直接置かないようにして、鉢への虫の侵入を防ぎましょう。

ローズマリーの種類について

ローズマリーの3つの系統

ローズマリーの性質には、立性ほふく性その2つの中間のタイプの3つの系統があります。立性のローズマリーは、上に伸びて育ちます。ほふく性のローズマリーは、地を這うように広がって育ち、中間のタイプは、上に伸びますが、下の画像のようにくねくねとした茎が特徴です。

”立性や中間のタイプのローズマリー”


ローズマリーを、庭や花壇の限られたスペースで育てる場合は、上の画像のような立性のタイプや、中間のタイプが管理しやすく育てやすいです。料理などに使いたい場合も、上に伸びるので収穫しやすく、活用しやすいです。

”ほふく性のローズマリー”

ほふく性のローズマリーは、地面に広がって育つので、十分に広さのある庭や大きめの花壇の手前側に植えるとよいです。ほふく性のローズマリーは、人が歩いたり踏み入る場所のグラウンドカバーにはあまり向きません。鉢植えにして、ハンキングバスケットに入れて吊るして育てると、垂れ下がるように育ちます。

終わりに


この記事では、ローズマリーの育て方について紹介しました。ローズマリーは、育てやすいハーブで、いろいろな活用方法がありますので、ぜひ、育てて暮らしに取り入れてみてくださいね。

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植物ライフアドバイザー/産直農家/ガーデナー/

hellomiina

「庭と農園・ポレヌ(pollen)」主宰。植物を育てることがとても好きです。自宅の小さな庭から始まり現在は約1000㎡の畑も加わり、花・野菜・果樹・ハーブなどを年間100種類以上育てています。露地栽培の切り花などを産直所に出荷しています。また、「小さなスペースの庭造り」や「草花の寄せ植え」などの個別レッスンも行っています。皆さまが植物を育てる時に、お役に立てるよう心がけて丁寧に記事を書いていきます。どうぞよろしくお願いします。
保有資格:庭園デザイナー、ハーブコーディネーター

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