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ルッコラの育て方~初心者の方でも簡単種まき~

植物ライフアドバイザー/産直農家/ガーデナー/

hellomiina

「庭と農園・ポレヌ(pollen)」主宰。植物を育てることがとても好きです。自宅の小さな庭から始まり現在は約1000㎡の畑も加わり、花・野菜・果樹・ハ…

こんにちは、”庭と農園・ポレヌ(pollen)”のごとうと申します。花・野菜・果樹・ハーブなどを育て、露地栽培の切り花やハーブなどを産直所に出荷しています。
種から植物を育てることはなかなか難しく、いろいろな花や野菜で失敗ばかりしていた頃でも、ルッコラ(ロケット)だけは、失敗せずに育てる事ができました。今回は、家庭菜園や園芸の初心者の方でも簡単にルッコラ(ロケット)を種から育てる方法を紹介します。

目次

  1. ルッコラとは
  2. 栽培環境・日照条件・栽培可能な地域について
  3. 栽培カレンダー
  4. ルッコラを育てるための土のこと
  5. 肥料について
  6. ルッコラを種から育てる方法
  7. 水やりについて
  8. 栽培管理
  9. ルッコラを育てるときに注意が必要な病気と害虫の予防と対策
  10. ルッコラの収穫と利用方法について
  11. ルッコラのふやし方
  12. 室内でルッコラを育てる方法|水耕栽培とプランター栽培
  13. 終わりに

ルッコラとは


ルッコラは、葉や花を食べることができ、ごま油をいためた時のような香ばしい香りと、ピリリと心地よい辛みのあるハーブです。ルッコラは、発芽率がよく、種から育てやすいです。背丈は、30cmほどです。春頃、赤みをおびた小さな花を咲かせ、こぼれ種でもよく増えます。

基本データ

植物名ルッコラ
学名Eruca vesicaria
科名アブラナ科
属名キバナスズシロ属(エルーカ属)
和名・別名キバナスズシロ・エルーカ
英名Roquette(ロケット)
分類常緑低木
背丈20cm〜30cm
花色赤みをおびた白色
原産地地中海沿岸地方
種まき4月~7月中旬、9月中旬~10月中旬(温暖地)
開花期2月〜5月(地域や植えた時期により変わります)
日照条件日なた、または、明るい日陰~半日陰
耐寒性強い
耐暑性弱い
発芽適温15~25℃(地温)
用途花や葉を料理に使うことができます

栽培環境・日照条件・栽培可能な地域について

栽培環境・栽培が可能な地域

”ルッコラは、日本全国で育てる事ができます。”

ルッコラは、温暖な気候の地中海沿岸地方原産のハーブです。そのため、日本では、春や秋のような気候のおだやかな時期に育てます。夏や梅雨時期のように高温で多湿な環境には、やや弱い傾向があります。ですが、ハーブの中でもルッコラは、比較的寒さには強く、栽培する時期を選ぶことで、日本全国で育てることが可能です。

”夏の暑い時期と梅雨時期に注意しましょう”

ルッコラは、気温が高く、湿気の多い環境が苦手です。日差しが強い真夏に栽培するときには、寒冷紗(かんれいしゃ)トンネルを使い、日除よけをするとよいです。梅雨の時期には、土の水はけをよくし、苗と苗の間隔を広めにするなど対策をしましょう。

日照条件

”日照条件により、葉の固さが変わります。”

ルッコラは、日当たりのよいところで育てましょう。ですが、やわらかいルッコラの葉を収穫したい場合は、日差しの強すぎる場所より、明るい日陰~半日陰で育てるとよいです。季節や、葉の固さの好みに合わせて、育てる場所を工夫してみるのも楽しいですよ。

栽培カレンダー

寒地・寒冷地、温暖地、暖地それぞれの栽培カレンダーです。こちらの栽培カレンダーは、目安です。その年の気象条件や栽培方法などにより変わります。

寒地・寒冷地の場合

1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
種まき
収穫

寒地・寒冷地の場合

1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
種まき●→春まき●→秋まき
収穫◎→春まき分◎→秋まき分

暖地の場合

1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
種まき●→春まき●→秋まき
収穫→◎秋まき分◎→春まき分◎→秋まき分

ルッコラを育てるための土のこと

ルッコラは、水はけがよく、肥えた土を好みます
こちらの項目では、ルッコラの栽培用の土について「畑や庭・地植えの場合」と、「プランター・鉢植えの場合」にわけて解説します。

畑や庭(地植え)の場合

ルッコラを畑や庭で地植えで育てるときに、土の水はけが悪い場合は、水路を掘り、植える場所の畝(うね)を高くします。それでも水はけが悪い場合は、土壌に山砂を加えましょう。
酸性の土壌の場合は、苦土石灰を加えて中和します。また、土の緩衝作用をあげるために、完熟堆肥を、下記の分量を目安にルッコラを植える場所の土に加えて、よく耕します。土の具合にもよりますが、クワで3往復以上を目安に耕しましょう。

1m²当たり
完熟堆肥・・・・1kg
苦土石灰・・・・100g

鉢植えやプランターの場合

ルッコラを鉢植えやプランターで育てる時には、できるだけ市販の新しい土を使いましょう。使い古しの土を使うと、病気や害虫の原因になることがあります。市販のハーブ用の培養土か、野菜用の培養土を使います。水はけをよくするために、プランターや植木鉢の底に鉢底石をしきます。

肥料について

肥料の基本

”肥料は、チッソ、リン酸、カリウムのバランスよく与えます。”

まず、植物にとっての三大栄養素は、チッソ(N)、リン酸(P)、カリウム(P)です。肥料を与えるときは、チッソ(N)、リン酸(P)、カリウム(P)をバランスよく与えることが大切です。市販の肥料を購入するときには、チッソ(N)、リン酸(P)、カリウム(P)の比率が8・8・8と書いてある肥料を選びましょう。

”元肥とは”

植物を育てるときに、植え付ける前に、事前に与えておく肥料です。元肥には、ゆっくりと効果のあらわれる肥料が適しています。市販の肥料では、粒状の有機配合化成肥料が使いやすいです。

”追肥とは”

植物が育っていく段階にそって、追加で与える肥料です。追肥に使う肥料は、即効性のあるものが向いています。市販の肥料では、土の上に置くタイプの固形の肥料や、液体のタイプの肥料などがあります。

ルッコラを育てるときの肥料の与え方について

ルッコラを育てるときに必要な肥料について解説します。

”ルッコラの元肥の与え方”

ルッコラを植える前の土を耕す時に、市販の有機配合化成肥料を、説明書に記載の分量をまもって、土に混ぜ込みます。

”ルッコラの追肥のしかた”

ルッコラは、10日~2週間に1回の間隔で追肥をします。水やりをするタイミングで、市販の液肥を与えるとよいです。説明書に記載の分量をまもって与えましょう。
肥料を与えすぎると、葉が固くなったり、ルッコラのよい香りがそこなわれたりしますので、与えすぎないように注意しましょう。

ルッコラを種から育てる方法

ルッコラは、発芽率がよく、種から育てやすいハーブです。種から育てて、たっぷり収穫しましょう。それでは、ルッコラの種まきの仕方について解説します。

種まきの時期について

寒地、寒冷地・・5月中旬~9月中旬
温暖地・・・・・4月初旬~7月中旬と9月初旬~10月中旬
暖地・・・・・・3月中旬~6月下旬と9月中旬~11月初旬

ルッコラの種まきは、暖かい地域では、春まきと秋まきが可能です。寒い地域でも、5月~9月と長い期間、種まきができます。
※種まき時期と収穫時期の目安は、栽培カレンダーを参考にご覧ください。

”初心者の方は、秋まきが育てやすいです。”

ルッコラは、秋に種をまいて育てると、虫が少なく、発芽直後の小さな苗が、虫に食べられてしまうなどの被害に合いにくいです。ガーデニングや家庭菜園、種まき初心者の方には、秋に種をまいて育てる方法がおすすめです。

”発芽のための適温と発芽までの日数について”

ルッコラの種の発芽適温は、15~20℃で、発芽までの日数は、4~7日です。
秋まきで気温の下がった11月頃に種をまく場合など、地温が15℃以の時には、発芽するまでの日数が長くなります。その場合は、ビニールトンネルで温度を保つようにすると早く発芽します。
夏に種をまく場合は、ルッコラは、夏の高温では発芽が難しいため、寒冷紗などで日よけして種をまくことで、成功率があがります。

種まきに必要なもの

・ルッコラの種
・プランターか植木鉢(通気性のよい素焼きのものがよいです)
・水受け皿(室内の場合)
・栽培用土
・園芸用手袋
・じょうろ
・スコップ
・クワ など

”プランターや植木鉢の選び方”

ルッコラを育てるときは、縦15cm×横30cm×高さ20cmくらいのプランターが育てやすいです。植木鉢など、丸い容器で育てる場合は、直径15cm高さ20cm以上のものを選ぶとよいです。素材は、通気性に優れた、素焼きがおすすめです。

種まきから間引きまでの手順

”畑や庭で地植えする場合”

【1】植える場所の土に完熟堆肥、苦土石灰、有機配合化成肥料を下記の分量で加え、よく耕します。
【2】幅が、60cm、高さが、10cmほどの畝をたてます。水はけの悪い土の場合は、10cmより高めにして調節しましょう。
【3】上の画像を参考に、列と列に15cmの間隔をあけて、2列に種をすじまきします。まず、手袋をして人差し指で、土に2列平行に、5mm~1cmのくぼみをつけます。
【4】くぼみをつけた土に種をパラパラとまいていきます。
【5】種をまいた上に、細かな土を5mmほどかけます。
【6】やさしくたっぷりと水やりをします。
【7】発芽するまでは、土が乾かないように管理します。
【8】種をまいてから1週間~10日くらいのころ、発芽した苗を、7~10cmの間隔に1つの株を残して、箸や指などで丁寧に抜き間引きします。

1m²当たり
完熟堆肥・・・・・・1kg
苦土石灰・・・・・・100g
有機配合化成肥料・・説明書に記載の分量

”鉢植えやプランターの場合”


【1】プランターか植木鉢の上から2cmのところまで、新しい清潔な栽培用土を入れます。
【2】土の上に種をパラパラとまきます。1cm四方の中に4~5粒を目安にばらまきします。
【3】種をまいた上に、細かな土を5mmほどかけます。
【4】土をかけたら、やさしくたっぷりと水やりをします。
【5】発芽するまで、土が乾かないように管理します。
【6】種をまいてから1週間~10日くらいのころ、本葉が2枚になったら4~5cmの間隔になるように、箸や指などで丁寧に抜き間引きします。

種まきから間引きまでの3つのポイント

≪1≫種に土をかぶせ過ぎないようにしましょう。

土をかぶせ過ぎると、発芽しないことがあります。ふるいなどを使い、細かな土をごく薄くかけてあげましょう。

≪2≫発芽までは、土を乾かさないようにしましょう。

ルッコラの種まき後から芽が出るまでは、土が乾かさないようにしっかり水やりの管理をしましょう。

≪3≫しっかり間引きしましょう。

ルッコラは、株と株の間が狭くなってしまうと、茎や葉柄が弱くやすくなったり、ひょろひょろで長くなりすぎたり、葉の下の方が黄色くなったりします。密集させないようにしっかり株間をとって育てましょう

水やりについて

ルッコラは、常にじめじめと湿った土の環境は苦手ですが、土が乾燥してしまうと生育が悪くなってしまい、葉も固くなる傾向があります。そのため、水はけのよい土で、土が乾くころをみはからって、こまめに水やりしてあげることでよく育ちます。
プランターや、鉢植えの場合の水やりは、土が乾いたら、容器の底の穴から水が流れるくらいたっぷりと水を与えましょう。

栽培管理

ルッコラの葉を食べる場合


ルッコラは、成長が進み花が咲いてしまうと、葉や茎が固くなってしまいサラダなど、生では食べづらくなってしまいます。そのため、花芽が付いたらすぐに摘み取るようにします。花芽ができると、葉が固くなり、苦味が出て、香りは弱くなってしまいます。

ルッコラは、成長が進むほど辛みや苦味が増します。

ルッコラはとうが立ちやすいので、しばらく放っておくと気づいた時には、せっかくのゴマのような香りは弱くなってしまい、葉が苦くて食べられなくなってしまいます。こまめに収穫するようにしましょう。

春まきで育てるときは虫への対策をしましょう。

ルッコラの種を春にまき育てるときは、虫が多い時期のため、害虫予防に寒冷紗や防虫ネットでトンネルを作るとよいです。

晩秋から育てるときは温度を保つように対策します

ルッコラを秋から冬にかけて育てるときは、初霜がおりた頃から、ビニールトンネルを作り保温すると冬の間も収穫できます。

ルッコラを長い期間収穫するために


ルッコラは、種まきをまくことのできる時期が長いので、2週間~1か月ずつ時期をずらして種まきすると、常に収穫を楽しむことができます。畑の場合は、畝を作ったら、上の画像のように、1・2・3回目と場所を分けておき、種まきするとよいです。

ルッコラの連作障害について

連作障害とは、同じ場所で同じ植物を何年も育てると、土の養分などのバランスが悪くなったり、害虫や病気が発生しやすくなることです。ルッコラなどのアブラナ科の植物には、連作障害が起こりやすいですが、家庭菜園や庭で少しの量育てるくらいなら、それほど神経質にならなくても大丈夫です。
気になる場合は、畑や庭で地植えの場合は、前年と場所をずらして育てましょう。ただし、プランターの場合は、常に新しい土を使うようにしましょう。

ルッコラを育てるときに注意が必要な病気と害虫の予防と対策

ルッコラは、病気にはかかりにくいですが、春に種まきをして育てる場合や、苗の小さいうちは、害虫に注意しましょう。防虫ネットや寒冷紗でトンネルを作りその中で育てる事で害虫の被害の予防になります。

葉を食べてしまうイモムシやケムシの被害が大きい場合は、有機JAS規格のオーガニック栽培でも使用可能な、ゼンターリ顆粒水和剤を水に溶かして散布すると効果的です。

農薬を使うときは、使用上の注意事項をしっかり守りましょう。

ルッコラの収穫と利用方法について

収穫について

”収穫時期について”

寒地、寒冷地・・6月下旬~11月上旬
温暖地・・・・・5月初旬~9月初旬と9月中旬~12月下旬
暖地・・・・・・4月下旬~8月下旬と10月中旬~翌年1月中旬

ルッコラの葉の長さが、10~15cmになったころから収穫できます。外側の葉から先に大きくなるので、外側から順番に摘み取って収穫します。苗の中心部分にある新しい小さな葉がしばらくすると育ち、何度も収穫ができます。

背丈が20~25cmくらいになったころに、ミズナやホウレンソウのように、根っこごと抜いて収穫もできます。

また、間引きした小さな葉は、やわらかくて美味しいベビーリーフとして食べることができます。
花が咲いたら、花も収穫して食べることができます。

”収穫したルッコラの保存方法”


【※1】


【※2】

育てたルッコラが一度にたくさん収穫できて1日で食べきれないときは、上の【※1】と【※2】の画像のように、洗ってよく水を切り、葉を切らずに密閉できる保存容器やビニール袋に入れて空気を抜き、冷蔵庫で保存します。季節によりますが、3~5日ほどはシャキッとした状態を保つことができます。
また、根っこがついた状態のルッコラは、洗わずに新聞紙にくるんで、冷蔵庫に保存すると長持ちします。

利用方法

”ルッコラは、さまざまな料理につかえます”

ルッコラは、とても栄養価が高く、ビタミンC、ビタミンE、カルシウムなどが豊富です。
火を通し、おひたしや、いためもの、生食では、サラダ、サンドイッチ、ピザなどに使えます。生ハムや、ベーコン、スモークサーモン、キノコなどと相性が良いです。

”苦くなってしまったルッコラの使い方”


育ちすぎて、苦くなってしまったルッコラは、茹でてから使うと苦味がやわらぎます。また、細かく刻んでツナ、マヨネーズ、コショウなどと混ぜると苦味を感じずに食べやすくなりますよ。パンにはさんだり、乗せて食べてみてください。

”ルッコラは、花も食べることができます”

ルッコラは、花も食べることができます。サラダのいろどりに加えたり、デザートの飾りつけに使ったりできますよ。花が咲いたら、ぜひ試してみてください。

ルッコラのふやし方

ルッコラは、種をとって増やすことができます。採取した種は、種まきの時期まで、光が当たらないように紙袋などに入れて、さらに缶に入れて冷蔵庫で保管します。

室内でルッコラを育てる方法|水耕栽培とプランター栽培

ルッコラを室内でプランター栽培と水栽培で育てることができます。室内なら、一年中栽培できます。

プランター栽培

室内でルッコラを育てるときは、日当たりのよいところに置きましょう。ただし、秋や冬に、窓際で、日中と夜間の寒暖差が激しくなる場合は注意が必要です。10℃以下にならない場所に置きましょう。
※ルッコラを室内で育てる場合の種まきなどの方法は、この記事の「ルッコラを種から育てる方法」を参考にご覧ください。

水耕栽培

ルッコラは、水耕栽培もできます。種や液体肥料や殺菌剤がセットになった市販の家庭用の水耕栽培キットを使うと簡単に育てる事ができます。水耕栽培は、水を清潔に保つことが大切です。定期的に水をかえて容器もきれいに洗うなど、お手入れをしっかりしましょう。

終わりに


今回の記事では、ルッコラを種から育てる方法について紹介しました。いろいろな料理に活用でき、美味しくて栄養のあるルッコラをぜひ育ててみてくださいね。

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「庭と農園・ポレヌ(pollen)」主宰。植物を育てることがとても好きです。自宅の小さな庭から始まり現在は約1000㎡の畑も加わり、花・野菜・果樹・ハーブなどを年間100種類以上育てています。露地栽培の切り花などを産直所に出荷しています。また、「小さなスペースの庭造り」や「草花の寄せ植え」などの個別レッスンも行っています。皆さまが植物を育てる時に、お役に立てるよう心がけて丁寧に記事を書いていきます。どうぞよろしくお願いします。
保有資格:庭園デザイナー、ハーブコーディネーター

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