search

ダイビングマスクが曇る原因と対策【インストラクターが教える】

インストラクター歴20年のダイビングショップ店長

鬼頭 哲

ダイビング歴25年、インストラクター歴20年、ダイビングショップ店長歴15年で5,000本のほとんどを伊豆で潜っています。初心者からベテランまでゲスト…

こんにちは。ダイビングショップClubBIDの鬼頭です。
前回はダイビングマスクの選び方についてお話しましたが、今回は初心者ダイバーの多くの方が何とかならないかと感じているマスクが曇ることについてお話します。
新しいマスクを購入したのに曇ってしまって、レンタルのマスクの方が快適だったという人が大勢います。実はマスクは新しければ新しいほど曇りやすくなっているのです。

今回の記事ではダイビング用マスクが曇る理由と曇らせないための対策について書いていこうと思います。そして、もし水中でマスクが曇ったときの対処についても書いていきます。

目次

  1. マスクが曇る理由
  2. マスクを曇らせないための対策(曇り止め)
  3. それでもマスクが曇ってしまったときには
  4. まとめ

マスクが曇る理由

マスクのレンズはガラスでできていてツルツルしているからレンズには全く凸凹がないと見えがちですが、実際は細かな凸凹があるのです。マスクの外側には冷たい水があって、マスクの内部には体温に近い空気があります。水温はどんなに高くても30度どまりで、体温で温められたマスク内の空気は温度が高いことに加えて湿度もたっぷりです。湿度100%で温度の高い空気が冷たいレンズに触れることによって結露が発生し、レンズの内側にある目に見えない凸凹に水滴が乗ることがマスクが曇る原因です。

初心者ダイバーが苦手なマスククリア

マスクが曇ったときには、マスククリアをするとよいと初心者向けの講習で習ったはずです。マスククリアのスキルは必ず講習中に実施しているはずですが、初心者ダイバーの多くはマスククリアを苦手にしています。マスクが曇ったときだけでなく、少し水が入ってきたときにもマスククリアをする必要がありますし、曇り止めを適度に流していないとムラになってしまい見づらくなってしまうので、そんなときにも少し水を入れてから水を排出するマスククリアのスキルは重要です。苦も無くマスククリアができるように練習しておくようにしましょう。

新品のマスクが曇るのは

新しいマスクを買ったからスカートもフレームもレンズもピカピカだからマスクは曇ることはないと初心者ダイバーを思いがちですが、マスクは新しいものほど曇りやすいのです。それなのにマスクが新しいのに曇ったから不良品なのではないかとクレームを言ってくるゲストまでいる位です。マスクがどうして曇るかを理解すると新品のマスクがどうして曇りやすいかを理解することができます。

マスクが曇るのはレンズの内側にある目ではわからないほどの小さな凸凹に水滴が付着してしまうことで発生すると説明しました。マスクを曇らせないためにはこの凸凹をなくし、レンズが完全に滑らかになれば水滴はレンズを滑っていくのでマスクが曇ることはありません。凸凹の正体は、スカートに使われているシリコンが気化したものがレンズに付着したものであることが多く、それ以外の凸凹を作る正体としては日焼け止めなどの油膜や製造時に使われている剥離剤といったものもあります。

この凸凹を取り除くためには、マスクの説明書に書かれている中性洗剤で洗うだけでは付着したシリコンなどの凸凹を取り去ることができません。気化したシリコンはレンズにべったりと付着しているので、歯磨き粉やクレンザーを使ってしっかり磨いて、凸凹をなくします。

一生懸命磨き上げたマスクでも新品のマスクは長い間使っているマスクよりも曇りやすいものなのです。それは、新しいうちはマスクのスカートからシリコンの気化が続いていて、前日にマスクを磨いたとしても潜り始めるまでの間に再びシリコンがレンズに付着してしまうことが原因です。またレンズにこびりついたシリコンを完全には除去しきれていないこともマスクが曇る原因になります。私のダイビングショップで購入してくれたマスクは10分以上かけて磨きこんでいます。マスクが古くなってくると徐々にシリコンの気化が止まってきますので、古いマスクの方がマスクが曇りにくくなるのです。

度付きレンズに交換している場合には、レンズにシリコンがこびりついていませんが、最初からマスクについている度の入っていないレンズは製造されてマスクケースに入れられてから長期間たっているので、レンズにびっしりとシリコンが付着してしまっています。そのため、力を込めて磨き上げたとしても完全には除去しきれず、曇ることが多いのです。
度付きレンズの場合でも新しいうちはマスクケースに入れておくと気化したシリコンが付着してくるので、曇りやすくなっています。そのため、初回よりも2回目以降の方が曇ることが多いため、しっかりと磨くようにしましょう。

マスクを曇らせないための対策(曇り止め)

マスククリアを確実にできるようにしておくことが重要なことは認識しているけれども、できればマスクの中に水は入れたくはないと初心者ダイバーでなくても考えるものです。確かにマスクが曇らなければわざわざ水を入れる必要はありません。そこでマスクを曇らせないための準備とダイビング中の注意、それにダイビング後の後始末について説明していきます。

新しいマスクを購入した時の処理

可能ならばレンズを外す

前述したように新しいマスクのレンズにはべったりと気化したシリコンなどが付着してレンズの内側に細かな凸凹ができているので、凸凹を削り取る作業が必要です。
本体からレンズが外すことができれば、外した方が磨きやすくなるので本体からレンズを外します。私のダイビングショップで購入してもらったマスクは、レンズを取り外してから磨き上げています。レンズを取り外すと隅々まで磨くことができますが、外し方を熟知していない人がするとパーツを割ってしまうことがあるので、注意してください。無理してレンズを外さずにそのままの状態で磨いた方がよいですよ。

レンズの内側を歯磨き粉などで磨く

研磨剤が入った歯磨き粉またはクレンザーを使って徹底的に磨き上げてレンズの内側の凸凹を完全に除去します。高級な歯磨き粉では、研磨剤が入っていないものがあるので、マスク磨きに使う歯磨き粉は100円ショップや特売品の歯磨き粉で十分です。

ちなみにどちらがレンズの内側か区別がつかない人がいるかもしれませんので、メーカーのロゴが普通に読める方が表側で、ロゴが反転している方が裏側になります。

↑レンズの表側


↑レンズの裏側

最近では、メラミンスポンジも使って磨くようにしています。レンズに傷がつくことを心配する人がいますが、マスクに使われているレンズは強化ガラスを使っているので研磨剤やメラミンスポンジくらいでは目に付くような傷がつくようなことはありません。

レンズの内側に歯磨き粉をつけて、湿らせたメラミンスポンジで力いっぱい磨きます。

目で見ても凸凹が除去できているのか全く判断することができませんが、しっかり磨けていれば、ハーっと息を吹きかけても曇ることがありません。下の写真を見てもらうと左半分はしっかり磨いてあって、右半分は磨いていない状態なので左のようになるまで磨きこんでください。一部分が曇るような場合には、曇った部分を重点的にもう一度磨きこんでください。

マスクのスカートも磨く

シリコンでできているマスクのスカートには油膜がべったりとくっついています。レンズほど徹底的に磨く必要はありませんが、スカートもメラミンスポンジと歯磨き粉を使って磨くようにしましょう。
いざダイビングをしようとしたときに、油がべったりとついたスカート部分を指で持つと指に油膜がくっついてしまいます。油膜がついた指でマスクの曇り止めをしてしまうと曇り止めをしたいのに、逆に曇らせることになってしまいます。

※一部マスク(GullのマンティスLVやヴェイダーなど)ではレンズの内側がコーティングされているものがありますので、そのレンズを磨いてしまうとコーティングが剥がれてしまうので決して研磨剤を使わないでください。

新しいマスクの曇り止め処理のまとめ

  • 磨きやすいように可能であればレンズを外す(無理やりはずす必要はない)。
  • レンズの内側を歯磨き粉とメラミンスポンジで徹底的に磨く
  • スカート部分も歯磨き粉とメラミンスポンジで磨く

磨いてからダイビングをするまでに時間が空いてしまうと、再びシリコンが気化して曇りやすくなりますので、マスクを使用する前日のようになるべくギリギリのタイミングで磨くようにしましょう。

正しい曇り止めの仕方

新しいマスクを買って、前日にしっかり磨いたし、これでマスクが曇ることはないから快適にダイビングができるぞ!と思った初心者ダイバーさん、快適なダイビングをするにはエントリー直前にしっかりと曇り止めをしなければいけませんよ!

下の図に示したようにマスクの曇りの原因となる気化したシリコンや油膜を歯磨き粉などで磨き上げてほぼ滑らかにして、さらに曇り止めの層を薄くつくることによって完璧な曇り止めになります。

前日のうちにしっかり磨き上げたマスクでもケースに入れておくと一晩でもシリコンの気化が進んでレンズの内側に気化したシリコンが付着して細かな凸凹を作ってしまっているかもしれません。マスクケースの中にメラミンスポンジを入れておいて、ダイビング直前の曇り止めをつける前にもう一度全体を磨いておきましょう。初めて使うマスクでなくても、まだマスクが新しいうちはシリコンの気化が止まっていないのでダイビング直前にメラミンスポンジで磨くことをおすすめします。前回のダイビングから期間が空いてしまった場合は古いマスクであってもレンズの内側に凸凹ができてしまっていることが多いので、磨いておいた方が無難です。

そして、しっかり磨き上げてレンズの内側の凸凹がほとんどなくなってから、しっかりと水を切り、曇り止めをレンズ全体に一様に塗り、レンズが完全に滑らかになるように少量の水でゆすいでください。曇り止めが少し残っていて口に入ったとしても苦いと感じるくらいで大きな問題にはなりません。寒い時期にはお湯でゆすぎたくなりますが、お湯を使うと曇り止めがほとんど流れてしまうので、水を使うようにするか、お湯を使う場合でもほんの少ししか使わないようにしましょう。

曇り止めを水でゆすぐときには、水がたまった桶の中にジャバンとマスクを突っ込む人がいますが、桶の中に曇り止めを流してしまうことになるのでエチケット的に控えましょう。またホースでマスクに水をかける人もいますが、曇り止めが泡立ってしまい、泡が邪魔になって更に水で流すことになってしまい、曇り止めがとれてしまいます。

正しい曇り止めの流し方は手で少量の水をすくって、レンズを下にしたマスクにちょろちょろと泡が立たないように入れて、レンズ全体に水がいきわたったら素早く水を切るようにしましょう。

曇り止めの仕方(まとめ)

  • 新しいマスクや久しぶりに使う場合にはメラミンスポンジでレンズの内側を磨く。
  • しっかり水を切る。
  • 曇り止めをレンズ全体に一様に塗る。
  • 泡立たないように少量の水で素早くゆすぐ。

曇り止めは1ダイブごとに行うようにしましょう。1日2回または3回潜ることがダイビングでは一般的ですが、最初のダイビングのときに曇り止めをしたから2回目は曇り止めをしなくてもよいと考える人がいるかもしれません。確かに毎回曇り止めをしなくても、曇らずに済むかもしれませんが保険のためにも毎回曇り止めをした方が得策です。

おすすめの曇り止め

曇り止めをするのに唾を使う人もいますし、場合によっては初心者向け講習のときに唾を使うように言われた人もいるかもしれません。唾でも曇り止めになることは確かですが、効果は市販の曇り止めに劣る上に臭いが気になるし、直前に油っぽい食事を食べたとしたら油をレンズにつけてしまうことにもなるなど、唾を使っての曇り止めはおすすめしません。海外で日本人が唾で曇り止めをすると怪訝そうに見られることが多い事実もあります。

他にもベビーシャンプーを薄めたものを曇り止めとして使っているところもあり、うちのダイビングショップでも無香性のベビーシャンプーを使っています。赤ちゃんの目に入っても問題ない素材が使われていて、臭いも気にならないのはいいのですが、効果はイマイチで特に新しいマスクではどうしても曇りやすくなってしまいます。

やはり餅は餅屋ともいうように、専用の曇り止めに勝る曇り止めはないという結論になりました。市販の曇り止めはいくつかのメーカーから様々なタイプのものが販売されていますが、おすすめしている曇り止めは「シーゴールド」です。

「シーゴールド」はジェリータイプの曇り止めで、使い勝手もそこそこよく、効果も高いため総合的に他のタイプ(液体タイプ(スプレータイプ)固形タイプ)よりも優れています。「シーゴールド」はアメリカのダイビング雑誌で特集された曇り止めの中で唯一5つ★をゲットした曇り止めなのです。

液体タイプ(スプレータイプ)の曇り止めは、塗りやすいので使い勝手はよいのですが、粘度が低いことで流れやすいので効果が長続きしません。固形タイプは固形物をレンズに塗り付けるので、持ちは良いけれどもムラができやすいことと使い勝手が悪いマイナス点があります。

ジェリータイプの曇り止めであれば、レンズに塗ることで苦労することなく、液体タイプよりも粘り気があるので効果が長続きする良さがあります。ひとつだけ「シーゴールド」のマイナス点をあげるとすると、容器が最後まで使いきれないので何とか改良してくれないものでしょうか。

マスクを曇らせないダイビングの仕方

曇り止めなど事前準備がバッチリであっても、ダイビング中の行動によってマスクが曇ってしまうことがあります。正しいスキルや行動をとることによってマスクが曇るのを防ぐことができます。

正しくマスクをつける

曇り止めが終わったので、いざ潜りにいこうと適当にマスクをつけてしまうとマスクの中に水がたっぷり入ってしまいます。水が入ってくると曇り止めを流してしまうことになるためマスクは曇りやすくなります。初心者ダイバーがよくやってしまうのが、マスクの位置が上過ぎて豚鼻になってしまうことが原因の浸水です。豚鼻になるとマスクの下の部分に隙間が空いてしまって水が入ってきやすくなります。何と言っても見た目も悪いので上唇ぎりぎりにマスクを装着するようにしましょう。

その他にもマスクの中に水が入ってきてしまう原因として、髪の毛をたっぷりスカートに挟み込んでしまっていたり、スカートが折れてしまっていたり、フードにマスクをかぶせてしまっている原因などがあります。
マスクに水を入れないためには、きちんとマスクをつけた上で一緒に潜るバディに正しくマスクがつけられているかを確認してもらうようにしましょう。

マスクストラップを強く締めすぎることも水が入ってくる原因になります。初心者ダイバーの中にはマスクストラップがゆるいと水が入ってくると思って、マスク跡がはっきりと残ってしまうほどストラップをきつくしている人がいます。ところがきつすぎるマスクストラップは、マスクのスカートの形を変形させてしまい、逆に水が入りやすくなってしまうのです。マスクストラップを調整するときには、あまりシビアに考えずに陸上でマスクがずれない程度で十分です。もし水中でストラップをきつくしたくなったときには、ただ引っ張るだけできつくすることができます。

呼吸は口で吐くことが基本

ダイビング中の呼吸は口から吸って口から吐くことが基本です。マスククリアのときには鼻から吐きますが、それ以外は口から吐くことを忘れないでください。鼻で吐くと2つの意味でマスクが曇る原因になります。まず、鼻から暖かい空気をレンズの内側に当てることによってマスクが曇りやすくなります。また、鼻から息を吐くとマスクが上にずれやすくなっていきます。すると豚鼻になってしまい、マスクの下に隙間ができて水が入ってくることになります。

もし水中でマスクが上にあがっているなと感じたら、無理やりマスクを下に動かそうと思ってもマスクが密着して下におろすことができません。そんなときには、スカートの下の部分を両手の指でつまんで下にずらすようにすると下に動かすことができます

マスクが曇るのを防止するまとめ

  • マスクが新しいうちや前回のダイビングから期間があいた時は潜る直前にレンズの内側を磨く
  • 効果の高い曇り止めを使用する。
  • 水ですすぐときには流しすぎない
  • 中に水が入ってこないように正しくマスクをつける
  • 息は口からはくようにして、鼻からはかない

ダイビング後のマスクのケア

ダイビングが終わった後は、他の器材と同じようにマスクも水で洗うと思います。日焼け止めなどの油脂や曇り止めが残っているとマスクが曇る原因になるので、レンズの内側とスカート部分をしっかり洗うようにしてください。水がたまった桶でじゃぶじゃぶと洗うのはよいですが、桶の中の水は最初は普通の水道水だったとしても、他の人が使っているとレギュレーターや他の人のマスクからシリコンや油が溶けだしてきてしまいます。そのため、最後はホースの水でしっかりすすぐのを忘れないようにしましょう。

それでもマスクが曇ってしまったときには

いくらマスクが曇らないように万全な対策を施していたとしても、水中で曇ってしまうことはありえます。そんなときには、現在の状況とスキルの自信に応じて次のチャートに従って、少しでも快適なダイビングができるようにしてみてください。

ダイビング中にマスクが曇ったときの対処法

  1. 潜降前の水面でマスクが曇ったら、マスクを外してつばで曇り止めをします(BCDのポケットに曇り止めを入れておけば理想的)。水ではほとんど流さないようにしてマスクを付け直しましょう。
  2. 水中でマスクが曇ったら、少しだけマスクの中に水を入れて、下を向き、レンズの内側に水を回して1回だけマスククリアをしてみる。それ以降マスクが曇らなければOK。またマスクが曇るようであれば③へ。
  3. 水中でマスクを外す自信があれば④へ。マスクを外す自信がなければ⑤へ。
  4. 海藻を手に取って、マスクを外し、レンズの内側を海藻で磨いて、マスクを付け直す。
  5. マスクの中に少し水を入れておいて、マスクが曇ったら下を向いてレンズの内側に水を回して曇りを取り、再びマスクが曇ったら下を向くことを繰り返すようにする。

チャートのそれぞれの番号のおける細かな説明を以下に示します。

①水面での曇り止め

ほどんどの場合、マスクが曇り始めるのは時間が経過してからではなく、マスクを装着して短時間で曇り始めます。マスクをしてすぐに曇るようであれば、もう一度曇り止めをする時間があるかと思いますが、すでにエントリーしていて、水面にいるときにはもう一度ボートや岸に戻って曇り止めをするのは一緒に潜る人の迷惑になってしまうということでなかなかしづらいものです。

まだ潜降する前であれば、一度水面でマスクを外してレンズの内側につばをつけて、レンズの内側になすりつけたら、水で流さずにそのままマスクをつけるようにしましょう。それは曇り止めを流すのが足りないときには水中で少し水を入れることで対処することができますが、もう一度曇り止めをつけることは水中ではできません。水面でマスクを外して付け直すことになるので、マスクを付け直したときには正しくつけられているかどうか、バディかガイドやインストラクターに確認してもらった方がよいでしょう。特にグローブをつけていると手の感覚では正しくつけられているかがわかりにくいので見てもらうようにしてください。

②水中で1回だけマスククリア

曇り止めは少量の水で流すことが原則ですが、曇り止めがムラになってしまっていると視界がボヤっとしてしまい、曇ったと同じような見え方になってしまいます。そんなときには少しだけマスクの中に水を入れて、マスククリアをするとムラを除去することができます。何度もマスククリアをすると曇り止めが過剰に流れてしまうので、1回だけのマスククリアにとどめます。

④マスクを水中で外して内側を磨く

マスククリアをしたけれども、またすぐに曇ってきてしまうような場合には、ぬめりのある海藻を手に取ってからマスクを外し、レンズの内側に海藻のぬめりが残るようになすりつけることによって曇り止めと同じ効果を期待することができます。

もちろんこの方法で視界を確保する場合には、マスクを外しても落ち着いて対処することができる場合に限りますし、海藻がある海域で潜っている場合にしかすることができません。もし海藻がないような場合には、効果は限定的ではありますが、グローブなどの布でレンズの内側を磨くことで何もしないよりも曇りにくくすることができるので、マスクを外すことが問題ない人は試してみてもよいでしょう。

⑤少し水を入れておく

どうしてもマスクを外すことができない場合には、そのまま曇った視界のまま潜りつづけることを選ぶか、マスクの中に少し水を入れておいて曇ったら中に入れた水で曇りをとるかの2択を選ぶことになります。せっかくの楽しいダイビングがマスクが曇っていて、ほとんど見ることができないのでは時間もダイビングフィーも無駄になってしまいます。マスクを曇らせないための準備は必要ですが、もしマスクを取り外すことが無理であっても少し水を入れた状態で潜り続けることはできるようにしたいものです。

まとめ

スキューバ・ダイビングには多くの楽しみがあって、その楽しみ方は人それぞれです。人によっては、水中の浮遊感が快感になるとか、冒険心がくすぐられるなどがあります。しかし、スキューバ・ダイビングの楽しみの大部分は見ることであることは間違いありません。
くっきりとした視界で水中の景観を楽しむにはマスクが曇ることがあっては楽しむことができません。マスククリアといったスキルを万全にしておくとともに正しいマスクの曇り止めを理解しておいて、マスクの曇りに悩まされずに快適なダイビングを楽しんでください。

是非この記事を評価してください!

(1)

インストラクター歴20年のダイビングショップ店長

鬼頭 哲

ダイビング歴25年、インストラクター歴20年、ダイビングショップ店長歴15年で5,000本のほとんどを伊豆で潜っています。初心者からベテランまでゲストを連れて伊豆半島の特定のスポットではなく、東・西・南の数多くのスポットでインストラクションやガイドをしています。プライベートで遊びでも伊豆に潜りにいくねっからの伊豆好きダイバーです。

同じライターの記事

スポーツの人気記事

今人気の記事