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オカメインコの品種まるわかり【鳥オタクが丁寧に教える】

鳥の飼育アドバイザー/鳥オタク歴30年

鳥飼 学

さまざまな鳥の飼育に携わって30年。現在は北海道で鳥やガーデニング専門のライターとして活動中。畑仕事と3人の子の育児に追われる中、ニワトリ、…

色んな鳥を飼って、保護して、四半世紀を超えました。
白鳥に噛まれても、サギにつつかれてもめげない、タフな鳥飼です。
今回はオレンジほっぺの可愛い鳥、オカメインコについて、その魅力的な羽色の数々をご紹介したいと思います。
うちの子はルチノーです」と言う方、ルチノーはどうしてノーマルの色と全く違うのかご存じですか?
ホワイトフェイス」に、トレードマークのオレンジほっぺがないのはどうしてでしょう?

オカメインコの色の不思議、品種について、もっと知りたい!という方はこちらへ。
鳥飼歴30年の鳥オタクが、詳しく解説します。

目次

  1. オカメ「インコ」?は「オウム」の仲間
  2. オカメインコの持つ2つの色素
  3. 羽色早見表
  4. オカメインコの品種
  5. まとめ

オカメ「インコ」?は「オウム」の仲間

インコという名前がついてはいますが、オカメインコはれっきとしたオウム目オウム科の鳥です。
英名の「Cockatiel」(コッカテイル)は、「Cacatilho(小さなオウム)」が語源となっています。
オウムの仲間としては最小クラスですが、感情をよく表す頭の冠羽がその証拠でしょう。

生物学的に言えば、オカメインコという鳥は一種類しかいません。
ノーマル」や「ルチノー」などの色変わりは、品種であって亜種ではないのです。
では何故、こんなにさまざまな羽色のオカメインコが存在するのでしょうか?
その秘密は、オカメインコの持つ色素や、品種改良の歴史にあります。

オカメインコの持つ2つの色素

あなたの家のオカメちゃんはレモン色ですか?それとも灰色ですか?

オカメインコはおよそ200年にわたる繁殖の歴史の中で、突然変異によって色調の変化が現れた個体を、血統的に分類し、固定してきました。
元々灰色のオカメインコから、レモン色の品種が誕生したのはなぜでしょうか?
ここでは、オカメインコの持つ2つの色素について解説します。

オカメインコの羽色には、2つの色素が関わっています。1つは「メラニン色素」、もう1つは「リポクローム(カロチノイド)色素」と言います。

この2つの色素が欠けたり、変色したり、強く現れたりすることで、さまざまな羽色が生まれるのです。

メラニン色素

メラニン色素は黒からグレー、茶色の色合いを出す色素です。
ノーマルのグレー色もこの色素によるもので、茶色く変化するとシナモン色になります。
メラニン色素とリポクローム色素が両方ある場合は、メラニン色素が優性に働きます。

リポクローム(カロチノイド)色素

昔はリポクロームとして知られ、現在ではカロチノイドと呼ばれているこの色素は、野菜や藻類など、天然に広く存在する黄色~赤色の色素です。
オカメインコの場合、顔や冠羽の黄色、チークパッチのオレンジ色などがこの色素によるものです。

羽色早見表

2つの色素が働いてオカメインコの羽色が決まる、ここまではよろしいでしょうか?
では、実際にそれがどのように羽色として表れるのかを、「顔」、「体の模様」、「体の羽色」の3つの部分に分けて表で見ていきましょう。

顔部分の色

品種特徴
イエローフェイスチークパッチの色は赤みのなくなった黄色
パステルフェイスチークパッチの色はノーマルよりも薄く淡いが、イエローフェイスよりは濃い
ホワイトフェイスリポクローム色素がなくなり、チークパッチがない

体の羽色

品種特徴
ノーマルグレーグレーを基調とした色と模様
ルチノーメラニン色素がなく、全体がクリーム色
シナモングレーの色合いが薄い茶色に変化
ファローシナモンが淡くなった茶色で赤目
シルバーグレーが淡くなった銀白色
オリーブ淡いグレーと黄色が混ざってオリーブ色に近い色に変化
アルビノメラニン色素とリポクローム色素の両方がなくなった白色

体の模様

品種特徴
パイド大きなまだら模様
パール細かなさざ波模様
パールパイドパイドとパール、両方の模様を併せ持つ

オカメインコの品種

それでは最後に、主だった品種をひとつずつ見ていきましょう。
同じ品種でも、オス、メスで見た目が変わるものもありますので、解説を確認してください。

ノーマルグレー


原種にも見られる色合いです。
オスの場合はイラストの通り。
顔は鮮明な黄色にオレンジのチークパッチ。白い翼帯に全身濃いめのグレー。
メスの場合は顔が全体的に黄色が混じったグレーで、チークパッチも薄いです。
尾羽に黄色の縞模様が入り、風切り羽にも黄色のスポット模様が入ります。
雛の場合は、オス、メスともに見た目がメスに近いです。

ルチノー


メラニン色素が欠けたタイプです。
オスの場合はイラストの通り。
顔は体の色よりもやや濃いめのクリーム~黄色で、オレンジのチークパッチ
があります。
くちばしと足はピンク色です。
ヒナの間は赤目に見えますが、成長すると黒に近いブドウ目になります。

メスの場合はオスと区別を付けることが難しいですが、尾羽の裏側を見たときに黄色の縞模様が残っているのはメスです。
冠羽の下には羽のない部分、無羽部がありますが、血統が管理された個体は無羽部が少ないという特徴があります。

シナモン


メラニン色素が茶色に変色したタイプです。
「イザベラ」と呼ばれる場合もあります。
オスの特徴はイラストの通り。
顔は鮮明な黄色にオレンジのチークパッチ。白い翼帯に全身淡い茶グレ=ー。
メスの場合は顔がノーマルグレーよりも黄色の強い茶グレーで、チークパッチは薄いです。
尾羽に黄色の縞模様が入り、風切り羽にも黄色のスポット模様が入ります。
くちばしと足はグレーがかっています。
ヒナの時はブドウ目ですが、成鳥になると黒目になります。

パイド


体の模様がまだらになったタイプです。
メラニン色素が部分的になくなることにより、クリーム色がまだらに現れます。
個体によって模様に大きな差が出るため、色抜けの度合いによって3つに分けられています。色抜けが30%未満で少ないものを「ライトパイド」、色抜けが70%以上で多いものを「ヘビーパイド」、その中間を「ミディアムパイド」と呼びます。

クリアパイド」は完全に色が抜けてルチノーと同じようにクリーム色一色になりますが、黒目です。
オス、メスの判別は色抜けが少なければノーマルと同じように判断ができますが、色抜けが多いと識別は難しくなります。

パール


一枚の羽毛単位でメラニン色素が部分的になくなることにより、クリーム色がさざ波模様に現れます。

原種に比べて全体的にリポクローム色素が強く現れ、黄色味の強くなる個体を「ゴールデンパール」、グレーの部分が淡いシナモン色に変化した個体を「シナモンパール」と呼びます。
オスの場合、成鳥になると次第にさざ波模様が失われ、ノーマルの模様のようになります。オスのホルモンがメラニン色素を増加させるために起こると言われていますが、一部の個体では成鳥になってもパール模様が消えないものもいます。
メスは成鳥になってもパール模様が失われることはありません。

ルチノーとパール、両方の遺伝子を持つ場合は、「ルチノーパール」と呼ばれ、クリーム色に、濃い黄色のパール模様が表れます。

パールパイド


パール、パイド、2種類の遺伝子を受け継いでいます。
パイドのグレー部分にパールの模様が現れますが、一見パイドなのか、パールパイドなのか判別するのに難しいことが多いようです。特に色抜けの多いヘビーパイドは見分けが難しいです。
羽を閉じた状態の背中を見て、風切り羽のグレー色が色抜けしていれば、パールパイドと言えるでしょう。

グレー色の部分が淡く茶色に変化したシナモン色の場合、「シナモンパールパイド」と呼ばれます。
オスメスの外見上の違いはノーマルに準じますが、色抜けの度合いで判別が難しいこともあります。

ホワイトフェイス


顔部分をふくめ、体全体でリポクローム色素がなくなったタイプです。
頬白オカメなどと呼ばれることもあり、店頭では「WF」と省略した名前で売られていることもあります。
チークパッチがなく、模様はノーマル、パイド、パール、パールパイドの4種類があります。色合いも、シナモンやルチノーが入る個体があり、その場合「ホワイトフェイスシナモンパール」のような名前で呼びます。

オスは成鳥になると真っ白い顔になり、メスはオスよりもぼやけたグレーにわずかに白色が入った感じになります。
メスは尾羽に縞模様が入り、風切り羽に白色のスポット模様が入ります。

アルビノ


メラニン色素も、リポクローム色素も持たない白い個体です。
ルチノー遺伝子と、ホワイトフェイス遺伝子を併せ持つ、「ホワイトフェイスルチノー」と区別されていませんが、厳密に言うと別の品種です。
ホワイトフェイスルチノーの場合、メラニン色素を完全に失っていないルチノーの遺伝子を持っているため、成鳥になるとブドウ目になります。=アルビノは赤目です。
どちらも全身が完全に白色で、くちばしと足はピンク色です。

パイドが完全に色抜けした「クリアパイド」の場合、黒目になりますので判別がつきます。
オスとメスの外見上の区別はありません。

オリーブ


淡いグレー色と、黄色が混ざり合った色で、背中にぼやけた色の濃淡が見られます。
エメラルド」とも呼ばれますが、それほど際だって緑色をしている訳ではなく、青色色素を持たないオカメインコにとっては、「うっすらとした緑色」をしているという表現が合っています。
オスとメスの区別は、ノーマルの基準に沿って判別します。

ファロー


シナモンの色が薄く、淡くなったタイプです。
メラニン色素よりもリポクローム色素が強く出て、黄色はシナモンよりも強く現れる傾向があります。
成鳥でも赤目で、くちばしと足はピンク色です。
オスとメスの区別は、基本的にシナモンの基準で考えますが、判別が難しいこともあります。

シルバー


グレーの色調が強くなり、光沢のある銀白色になったタイプです。
遺伝子が優性に働く「ドミナントシルバー」と、劣性の「レセッシブシルバー」とに分けられます。

ドミナントシルバーは、更に遺伝子を2つ持つ「ダブルファクター」と1つだけ持つ「シングルファクター」に分けられます。
頭頂部は濃いグレー色で、黒目になり、くちばしと足はグレー色です。

ダブルファクターの色合いは、シングルファクターよりも淡い銀白色です。
シングルファクターは、全身にぼやけた色の濃淡が現れます。
オスとメスの区別は、ノーマルの基準に沿って判別します。

まとめ

オカメインコの品種について解説してきましたが、色変わりの特徴についてお分かりいただけたでしょうか。
鳥を扱うペットショップでは必ずと言っていいほど見かける人気のオカメインコ。
ショップに足を運んで探すのはもちろん、ブリーダーから直接購入する、里親になるなどしても、好きな羽色の個体を探すことが出来ます。
一番安価に購入できるのはノーマルグレーで、14,000円ぐらいでしょうか。
珍しいファローやオリーブあたりになると、50,000円以上する高価な個体も出てきます。

もちろん、値段で個体の良い、悪いは決められるものではありません。
どんな羽色の子であっても、末永く、あなたとあなたのオカメインコが幸せに暮らせるように、お迎えのタイミングはよく考えて選ばれてくださいね。

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鳥の飼育アドバイザー/鳥オタク歴30年

鳥飼 学

さまざまな鳥の飼育に携わって30年。現在は北海道で鳥やガーデニング専門のライターとして活動中。畑仕事と3人の子の育児に追われる中、ニワトリ、オカメインコ、キンカチョウ、セキセイインコ、文鳥…その他生き物と愉快に暮らしている。
野鳥の保護から一般的な飼育に関することまで、鳥オタクを極めるために日々精進中。
近年、自宅でダチョウを飼えないか本気で検討している。

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